神奈川県ラグビー協会では、ラグビーW杯の開催に合わせて「日本のラグビー発祥地横浜」記念碑を、地域の人たちと協力して横浜中華街の山下町公園に建てました。なぜ横浜が日本のラグビー発祥地?という質問にわかりやすくお答えします(このコラムは、2019年7月号の「こどもタウンニュース」より一部内容を変更して掲載しています)。
▼いつから横浜でラグビーが行われたのですか?
日本のラグビーの歴史は1899年に慶応義塾大学の英語のクラーク先生と友人の田中銀之助さんが慶応義塾の学生にラグビーを教えたことに始まり、1901(明治34)年12月にYC&ACと慶応義塾が横浜公園で試合をした記録があります。しかし1866年1月に横浜フットボールクラブ(YFBC)の設立総会が山下町127番地で行われたことが英字新聞記事から分かったのです。
▼だれがクラブを作ったのですか?
当時山手(今の港の見える丘公園)にいた英国の兵隊が中心となってチームができました。このころは、今のようなラグビーか、サッカーなのかルールは定まっていませんでした。
▼なぜ英国の兵隊が横浜に来たのですか?
1859年の横浜開港後、多くの西洋人が横浜に住むようになりましたが、1862年に英国人が斬られる生麦事件があり、その警備のためにやって来たのです。ラグビー好きな兵士がボールを持参したのかもしれません。
▼どうして横浜が日本のラグビー発祥の地だと認められたのですか?
YC&ACの歴史研究家のマイク・ガルブレイス氏が英国にあるワールド・ラグビー・ミュージアムに資料を送り、調査の結果YFBCがアジアで最古のラグビークラブだと認めてくれました。今回記念碑を建てる場所に1865年頃、クラークのお父さんが経営するパン屋があったそうです。不思議な縁ですね。
このように横浜は西洋文化とともにクリケット、テニス、ボウリング、ホッケーなど、多くの西洋スポーツが入ってきました。
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同コラムを執筆した神奈川県ラグビー協会の長井勉さん(72)=保土ケ谷区星川在住=がこのほど、「キックオフの笛が聞こえる-日本のラグビーは横浜から始まった」(1540円)を丸善プラネットより刊行。有隣堂やインターネットで購入できる。
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