地域医療に尽力し、6月12日に神奈川県県民功労者として表彰された 松島 誠さん 中区千代崎町在住 73歳
「患者に寄り添った診療を」
○…今年で100周年を迎えた大腸・肛門病専門の「松島病院」=西区戸部本町=の理事長となった現在も、直接患者に向き合い、診療を行う。市内104病院が加盟する横浜市病院協会の副会長も務める。「地域医療は、専門性を持つ複数の病院があって成り立つもの。ほかの院との医療連携が大切」と話す。病気は一つの器官だけでなく、複雑に絡み合っていることが多いため、お互いの専門性を活かし力を合わせて、地域の患者のために最良の治療を目指していく。
○…中区千代崎町出身。代々医者の家系で、「小さい頃、夜中に父の車に乗せられて、患者の対応に向かったこともある」と懐かしむ。長男として間近で見てきた父の姿に、中学時代から医者になることを自然と意識し始めた。一方で、スポーツも好きだったので、「当時流行っていたプロボウラーに憧れたことも」とほほ笑む。北里大の医学部で学び、横浜掖済会病院外科の医長などを務めた後、30代半ばで副院長として同院で働き始めた。
○…趣味のゴルフや一緒に暮らす4歳の孫と遊ぶ時間が息抜き。「仕事は忙しくても苦にはならない」。患者の中には命に関わる病気ではなくても、デリケートな部分のため、深く思い悩む人がいるのも現実。だからこそ、「治すだけでなく、生活が楽になるようにリカバリーしていくのが医療従事者としての役目」と患者に寄り添う。
○…正しい知識を持っていれば予防できる病気もある。しかし排便習慣や、痔や便秘の危険性などを誤解している患者が多いことを課題として捉える。今後は、啓蒙活動として「小学校などで親子教室を開き、治療法や排便、食事などについて正しい知識を発信していきたい」と話した。
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