神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
中区・西区版 公開:2011年3月31日 エリアトップへ

「被災地の教訓を地域に」 中消防隊員も被災地で救援活動

社会

公開:2011年3月31日

  • LINE
  • hatena
救援活動の様子(下)被害の状況(左)
救援活動の様子(下)被害の状況(左)

 全国の消防隊で組織された「緊急消防援助隊」。神奈川県隊の第一次隊として中消防署からは6人が現地へ。3月11日に出発し約3日間活動し帰還した。第一次隊の隊長を務めた渕上正基さんと隊員の牧野暁(さとる)さんに話を聞いた。

 「これが現実なのかどうか実感が湧くまでに時間がかかった」と声をそろえる二人。見渡す限りに広がった津波の爪あとに言葉を失ったという。

 海岸にほど近く壊滅的な被害を受けた仙台市宮城野区での救援活動は、困難を極めた。土台ごと流された家屋や、7〜8台にも重なった車両の中を、仙台市消防局の指示を仰ぎながら、しらみつぶしにあたったが、約3日間の懸命の活動でも、結果的に生存者の救出には至らなかった。

 米同時多発テロ時にも現地で救援活動経験のある牧野さんは、「絶望的な状況の中でも、嘆いている暇はなかった。とにかく一人でも多くの人の命を救うこと、家族の元に返すという与えられた任務に徹した」と士気高く振り返る。

 活動をしながら感じた現地の人たちの緊張感。被災した知人には『復興は数年かかるだろう。気を張りすぎないで』と連絡したという。横浜市民には「皆さんが今持っている支援の気持ちを、長いスパンで持ち続けてほしい」と語った。

 現地で同隊の指揮を務めた渕上さんは「これまでにも津波警報が出るなど、大きな津波が予想されていた今回の被災地でも、あれだけの甚大な被害。我々の地域においても”万が一”という事態の想定を見直す必要があるだろう」と話す。また「海に近い横浜でも津波に対する意識は必要。個人、家庭、会社、地域といったいろんなレベルでの日頃の災害訓練、連携、防災意識の向上をお願いしたい」と現地で感じた教訓を、地域に還元するつもりだ。
 

中消防署 警備担当課長の渕上さん(左)と山下町特別救助隊隊長の牧野さん(右)が被災地での活動の様子を語った
中消防署 警備担当課長の渕上さん(左)と山下町特別救助隊隊長の牧野さん(右)が被災地での活動の様子を語った

中区・西区・南区版のローカルニュース最新6

育児中のママを癒す「なごませマルシェ」 横浜市役所で6月2日開催

山中市長「決してあってはならないこと」

横浜市教育委員会 裁判動員問題

山中市長「決してあってはならないこと」

市会本会議で見解

5月29日

薬物乱用防止、訴える

薬物乱用防止、訴える

南区薬剤師会ら 弘明寺商店街で啓発活動

5月28日

30年の時を経てTHE STRIKESが横浜でライブ

弁護士によるチームが経緯や法的課題など検証へ

横浜市教育委員会 裁判動員問題

弁護士によるチームが経緯や法的課題など検証へ

5月28日

神奈川県庁東庁舎レストラン 4回目の事業者募集

神奈川県庁東庁舎レストラン 4回目の事業者募集

条件緩和、6月19日まで申請受付

5月28日

あっとほーむデスク

  • 5月2日0:00更新

  • 4月4日0:00更新

  • 3月21日0:00更新

中区・西区・南区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

コラム一覧へ

中区・西区・南区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月29日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook