都市と自然、新と旧、にぎわいと静けさ。相反する要素を内包しながら、様々な顔を見せる横浜の魅力を「ポストカード」にして発信し続ける人がいる。中区出身のフォトグラファー鈴木知子さん。自身のブログで横浜の風景を中心に、1日1枚の写真をアップしており、独自の感性で切り取られた横浜の「今」は着実にファンを増やしている。
鈴木さんは東京工芸大学短期大学部を卒業後、広告撮影プロダクションやアパレルメーカーに所属して、コマーシャルフォトを中心にキャリアを積んできた。昨年『すずちゃんのカメラ!思いどおりに、ひとつ上の写真が撮れる本。』を出版、講師やコンテストの講評も務めるなど、活躍の場を広げている。
鈴木さんが自らのブログ「すずちゃんのカメラ!かめら!camera!」(http:
//suzucamera.exblog.jp/)で、1日1枚の写真をアップするようになったのは数年前。以来、風景やイベントの様子などをポストカード風に加工し、コメントとともに載せている。
「最初は遊びの延長でした」という鈴木さんだが、「パソコンを開いたら最初に鈴木さんのブログを見る、と言って下さる人もいます」と、毎日届く「便り」を楽しみにしている人は多い。震災の直後には、結婚を機に福島に移り住んだ横浜出身の女性から「変わらない故郷の姿を見て涙が出ました」というコメントが寄せられた。「全国の『横浜ファン』が見てくれていると思うと励みになります。言葉では表現できない横浜の魅力を伝えられたら」
鈴木さん自身、最近大きな転機を迎えた。フリーとして活動することを決意。「拠点は横浜以外に考えられませんでした」と、元町にこの10月にオープンしたばかりのシェアオフィスに入居し、新たなスタートを切った。「『まだ横浜で撮るものがあるの』と言われることもありますが、今撮らなくてはいけない横浜があると思う」。変わらない魅力と変わりゆくまちの表情を、これからもカメラに収めていく。
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