敷き詰められた石畳が「青海波」と呼ばれる美しい波模様を描く野毛坂。港町横浜の歴史を感じさせる風情あるこの石畳が安全上などの理由からアスファルト舗装に改修されることが決まり、現在工事が進んでいる。
野毛坂の石畳は大正時代に関東大震災復興事業の一環として整備された。野毛坂交差点から野毛山動物園までカーブしながら続く坂道に、ピンコロ石と呼ばれる約7センチメートル角の敷石が敷き詰められている。
これまで補修を重ね、地元や動物園を訪れる人々からも親しまれていた石畳だが、行き交う車の走行音が大きく、降雪時には石の隙間に雪が残って凍りやすいなど、安全上の理由からこのたび改修されることになった。工事は2月末までを予定しているが、野毛山動物園前や市長公舎前など安全上の問題が少ないと想定される部分は保全される。
石畳の一部を地元団体に
横浜市ではこの歴史ある石畳を何とか残せないかと模索していたところ、偶然にも西区東ヶ丘のNPO法人「コネクション・オブ・ザ・チルドレン」が地域の拠点として長屋を改修して”軒下”をつくる計画の中で横浜にゆかりのある素材を探していることを聞き、一部を譲ることを決めた。
市の担当者は「石畳がなくなることは市としても残念。地元の団体に受け継がれることで、野毛坂の記憶が語り継がれれば」と話している。
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