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平沼小の四郎くん 小児がん理解に絵本朗読 原案手がけた作品披露

社会

公開:2018年11月15日

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朗読後、参加者にサインを求められ笑顔で応じた四郎くん
朗読後、参加者にサインを求められ笑顔で応じた四郎くん

 小児がんの一種である脳腫瘍を克服した平沼小学校5年生の栄島四郎くん(11)=西区岡野在住=が11月10日、中区の本牧山頂公園で自身の体験をもとに制作された絵本の朗読を行った。会場となった同公園のレストハウス前には親子連れや老夫婦など20人ほどが集まった。

 朗読された絵本『しろさんのレモネードやさん』は、小児がんについて多くの人に理解を深めてもらおうと今年6月に出版。病気を乗り越えた主人公が手作りのレモネードの販売を通して寄付を集め、その活動を広げる様子が描かれている。原案は四郎くんによるものだ。

 3歳で脳腫瘍と診断された四郎くんは、15時間にもおよぶ手術を経て現在は元気に平沼小学校に通う。今回の朗読は中区の「ブックフェスタ」の一環で、以前から山頂公園で読み聞かせを担当している齊藤史緒さんが、退院後から四郎くんの運動インストラクターを務めていた縁から実現した。

 2歳の娘と参加していた座間あゆみさん=中区本郷町=は「四郎くんは元気そうですごい。小児がんを知るきっかけになった」と話していた。

 母親の佳子さんは「小児がんは治療法や公的な支援制度が十分とはいえない。また家族の負担など小児の難病を取り巻く社会環境について少しでも理解を深めてもらえたら」と今後も地道に活動を続けるとしている。

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