六角橋商店街 火災から1年、再建着々 空き店舗活用に課題
六角橋商店街(石川清貴会長)で昨年8月に発生した火災から1年が過ぎた。鎮火までに約4時間かかり、焼け跡の中で再建の目途が立たない店舗も数軒あったが、現在は少しずつ復活に向けて活気が戻っている。
当時、被害にあったのは「仲見世通り」と「大通り」に面した南側周辺。小さな店が肩を寄せ合うように連なっているため、被害が大きくなった。21棟22店舗が全半焼で、計約880平方メートルを焼損した中で、早くに商売を再開した店舗もあったが、再建の目途が立っていない店舗も存在した。再建には、長屋状に連なる他店との足並みを揃えなければならず、資金面でのハードルが高かった。
あれから1年。発生以前から構える店舗をはじめ新しく入った店舗もあり、着実に元に戻りつつある。石川会長は「まだ4軒の空き店舗がある。年内に残りをどうするかが課題」と、完全復活までにはまだ時間がかかることを示唆。同商店街では、火災発生後から同商店街連合会員や行政と協力して勉強会を始めるなど、防災対策に取り組んでいる。また、商店街での防災計画を練り直し、火災に強い商店街を目指してきた。「六角橋は昔から時々火事になることがあった。だからこそ不死鳥のように蘇らないと」と、同会長は前向きに語る。
みんなが「笑顔」
焼損した店舗のうち、とんかつ屋「どんとこい」の渡部店長は「火事の前から来ていたお客さんも再び来てくれて、今は順調」と話し、オクダ時計店の奥田康一朗さんも「半年仕事できなかったこともあったけど、今はもう大丈夫だよ」と笑う。7月にオープンしたメガネ屋「バタフライ」の中村店長は「自分自身、慣れ親しんだ街だったからここを選んだ」と六角橋への思いを語ってくれた。現在は被災したエリア以外にも新しい店舗がオープンしており、商店街全体が活気にあふれている。
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