神奈川区が昨年度作成した「中学生向け防災ガイド」に沿った取り組みが9月2日、菅田中学校(河島一校長)の防災スクールでスタートした。2年生は「できます!カード」と呼ばれる支援ツールを活用し、地域防災拠点の菅田小学校で訓練に臨んだ。「重い物が運べる」など生徒自身ができることをカードに記入し、地域防災拠点で提示することで、共助の取り組みを進めた。
神奈川区では昨年度、中学生の自助・共助の取り組みを啓発しようと「次世代啓発プロジェクト」を立ち上げ、「中学生向けの防災ガイド」と教職員向けの活用マニュアルを発行。今年度に入り、支援ツールとして「できます!カード」も作成した。
カードは災害時を想定して、「事前に自分だったら何ができるか」を考えるきっかけにしてもらう狙いがある。表には、名前や中学校名、自分ができることを記入する欄があり、裏は自治会や地域防災拠点、緊急連絡先など災害時に必要な情報を記入する。半分に折れば生徒手帳に収まるほどの大きさで、常時持ち歩くことを想定して作られた。
区内初の取り組み
防災スクールでは中学2年生が「中学生向けの防災ガイド」に沿って「『助けられる人』から『助ける人』になろう」をテーマに授業を行い、カードに記入する「自分ができること」を考えた。この区内初の取り組みについて田中巧さんは「重いものを運ぶことができる」、岸快誠さんは「小さい子どものお世話ができる」などを記入した。
午後からは、地域防災拠点の菅田小学校へ赴き、カードを受付で提示。「自分ができること」を確認した。古市貴大さんは「学んだことを活かし、地域のために役立ちたい」と話した。
消防団が指導
菅田中学校では、9月の第1週に防災スクールを開いている。5回目となり、今年は100人近くの消防団員や消防署員が全校生徒に防災指導を行った。学年で体験内容が異なり、AEDを活用した心肺蘇生訓練(3年生)や携帯発電機の起動訓練(2年生)、三角巾を利用したけが人の応急処置訓練(1年生)など1学年2項目を体験した。
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