三ツ沢小学校がこのほど、子どもたちの科学的思考能力を向上させる教育実践を行っているとして、「日産財団理科教育賞」の中で最も優れた大賞を受賞した。重田英明校長は「今後も子どもたちが主役となれるような研究に取り組みたい」と語った。
「日産財団理科教育賞」は、(公財)日産財団の取り組みである理科教育助成で大きな成果を上げ、波及効果が期待できる教育実践を称えるもの。今回は2016年度に助成対象校に選ばれ2年間の活動を終えた神奈川・福岡・栃木・福島県の全35校の中から書面選考などを経て4校に絞り込み、候補者による成果発表で大賞など各賞を決めた。
学年間のつながり意識
大賞に選出された三ツ沢小学校は、「『自らかかわり』『考えを深め合う』子どもの姿を求めて〜体験活動と言語活動が充実する単元づくりと授業づくり〜」をテーマに活動。生活科で学んだ「どろ団子作り」の経験を活かし、その後の4〜6年生では理科の学習である「雨水の行方」「流水の働き」「土地のつくりと変化」に視野を広げ最終的に三ツ沢の地形を学ぶなど、学年間のつながりを意識した教育と学習ゴールを見据えたシステマティック教育研究デザインが高い評価を受けた。
また、実験を行う際にはデジタル気体検知管やパルスオキシメーターなどの電子機器をはじめ、くじら型ペットボトルを使って「ものの温まり方」を学ぶなど、独創的で先端的な教育指導も評価ポイントとなった。
同校の重田校長は「栄えある大賞を頂戴することになり、身に余る栄誉。これまでの研究課程では多くの講師らのご指導のもと、全ての職員が子どもたちの学びの経験や能力を土台としながらも、試行錯誤の連続だった。今回の受賞は教職員全員が一丸となって取り組んだことへの大きな励ましになった」と感謝の思いを述べた。
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