女性活躍支援に取り組む横浜市はこのほど、パソコンなどのICT(情報通信技術)を活用した新しい働き方「ショートタイムテレワーク」を新たに市内企業で始める。子育てなどで離職した女性が就労に向けた第一歩を踏み出せる機会を創出する。
「ショートタイムテレワーク」とは、育児などの理由により、働く意欲があっても長時間勤務や通勤が困難な人を対象に、ICTを活用して自宅やコワーキングスペースで短時間就業できる仕組み。
9割「働きたい」
市の調査によると、現在収入を伴う仕事をしていない20〜49歳の女性のうち、9割近くが「仕事に就きたい」と回答している。全国的に人材不足が叫ばれるなか、国から「SDGs未来都市」に選定されている市は2019年1月、ソフトバンク(株)と包括連携協定を締結し、女性の活躍支援や超高齢化などのまちづくりの課題解決に連携して取り組んできた。
今回の実証実験はこの包括協定の一環。先駆的なテレワークを推進している「向洋電機土木(株)」=南区=の協力を得て、子育て世代の女性など2、3人のテレワーカーが週8時間程度、WISE Living Labを拠点に次世代郊外まちづくりを進めている「たまプラーザ駅北側地区」=青葉区=で働く。
業務は資料作成やデータ入力などを想定。パソコンなどの通信機器を通じて画面上で会話するほか、メールなどでやり取りしながら仕事を進める予定だ。建設業界の働き方をテレワークの導入で一新してきた同社の横澤昌典広報部長は「移動コストとクライシスコストの削減が期待できる。メンタル不全や離職防止の対策としても有効だ」とメリットを話し、中小企業で実現するためには「目標設定と、それらを推進させる旗振り役が必要」と述べた。
市の担当者は「この取組を通じて、離職した女性が就労に向けた第一歩を踏み出せる機会を創したい」と話し、さらなるショートタイムテレワークの普及を図る方針だ。
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