株式会社Beer the First=神大寺=は、横浜国立大学の学生グループと連携して、フードロス削減のためのオリジナル弁当を考案した。出荷できない災害用備蓄品や規格外の野菜などを活用。3月4日には、横浜市役所での販売も行われた。
廃棄食品を活用したクラフトビールの開発・製造・販売を行う同社。ビールを通してフードロスを削減したいと、坂本錦一代表取締役が2021年に起業した。これまでも消費期限間近の災害用備蓄米や廃棄間近のパンから作ったビールを開発。今春からは、JALと協業したプロジェクトにも取り組んでいる。
そんな同社の活動を知って声をかけたのが、横浜国立大学の学生団体「フードロスのない暮らし」だ。大学での授業をきっかけに社会問題解決に関心を持った有泉咲陽さん(教育学部・3年)が声をかけ、8人のメンバーで活動している。
規格外野菜や防災食
3月4日に横浜市役所で行われたのは、「YOKOHAMA FOOD LOVE マルシェ」。フードロス削減に資する材料を使った弁当の販売会で、今年は7店舗が出店した。両者が今回共同で考案したのが、鎌倉野菜と豚肉の韓国風丼「食べて解決弁当」だ。
鎌倉野菜は、盛田ファーム・山森ファームからの提供。味などには問題がないものの、規格外で商品として出荷できなくなる野菜を使用した。ご飯は、尾西食品(株)の防災食アルファ米。防災食は長期間の保存を前提とするため、消費期限にまだまだ余裕があっても出荷できずに廃棄されてしまうこともあるという。今回のメニューでは、1食あたり野菜70g、アルファ米150gのロス削減につながる。また、神奈川県産豚肉など、その他の食材にも地元産のものを使うことで、食糧輸送等に伴う二酸化炭素の排出量も41・88g削減(1食あたり)を実現した。当日は、多くの来庁者が足を運び、学生たちはフードロス削減をPRしながら弁当の販売。用意した48食は完売となった。
有泉さんは「学生でも社会課題解決に貢献したいとの思いで取り組んだ。少しでもフードロス削減につながれば嬉しい」と振り返った。坂本代表も「お弁当を通じて、ちょっとしたアレンジでフードロスを減らせることなども知ってもらえたのでは。今後も学生たちとも継続的に活動していきたい」と話した。
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