菅田ハイツ集会所前で12月8日、けやき農園=菅田町=で栽培された新鮮野菜の販売会が行われた。これは、菅田ハイツ自治会が高台に位置する地域住人たちの声を契機に実施。同農園を運営する社会福祉法人孝楽会(引地孝一理事長)と菅田地域ケアプラザ(松野勝民所長)の協力を得て、買い物に苦労している人たちに手を差し伸べる取り組みだ。
「移動販売」は、11月24にスタート。「初回は15分で完売した」(松野所長)という経験を生かし、2回目となった12月8日の販売会には、大根や長ねぎ、じゃがいも、ミカンなど、8種類の野菜・果物を30袋ずつ用意して臨んだ。全て100円。開始前から長蛇の列ができ、けやき農園で収穫されたばかりの新鮮野菜が次々と売れていった。
初めて販売会に訪れたという88歳の女性は「たくさん買ったから、お友だちに分けてあげるの」と笑顔で買い物を楽しんでいた。
支え合いマップ契機
同自治会が2016年に作成した「住民支え合いマップ」がきっかけとなった。これは、近所付き合いなどの情報(人のつながり)を住宅地図上に落とし込み、目に見える形で地域の課題や孤立する人を浮かび上がらせるもので、地域の実情を近隣住民が把握し、助け合える関係を築くことを目的とした取り組み。
マップ作りで浮き彫りとなったのは、区内でも1・2を争う「超高齢化」の現状だ。全18棟・342世帯からなる菅田ハイツは、高齢者世帯が約37%、一人暮らし世帯も約14%を占めている。日常生活での支援を必要としている世帯も多く、住民たちは口々に「高台にあるので買い物が大変」と課題を挙げていた。
そこで、マップ作りに携わった菅田ケアプラザが、交流のある孝楽会に打診。引地理事長は「社会福祉法人として社会貢献は重要。地域との連携を深めるために、お手伝いすることを決めた」と意義を語る。
次回は12月22日午後2時〜開催予定。松野所長は「販売量がつかめないので、今後は予約制も検討していきたい」と話している。
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