区内馬絹の馬絹神社で、26日、しめ縄作りのための田植えが行われた。これは同神社氏子らが、現在の社殿が竣工された27年以上前から続けている神事。11月と12月に作るしめ縄に使う藁を育てるために、同神社境内に12平方メートルほどの簡易水田を作り苗から稲を育てている。栽培、稲刈り、しめ縄作り、奉納まで氏子らがすべて自分たちの手で行っている。
同神社奉賛会の田邉英夫会長によると、田植えができる場所や人手不足から、手作りで行える神社は区内でも減っているという。
この日は、氏子10人が参加。約20cmに育った苗を15cmのマス目にひとつ一つ等間隔に植えていった。
品種はもち米。伸びが良く、葉が柔らかいことからしめ縄作りに適しているという。田植え後は四隅にお神酒がまかれ稲の成育を参加者全員で祈った。氏子のひとり、角田浩史さんは「神事に携わることで自然と気持ちが引き締まった。無事に育ってほしい」と期待を寄せていた。
毎年作るしめ縄は長さ約4m、重さ約30kg。田邉会長は「この伝統行事を我々の手で守っていきたい。地域の子どもたちにも参加してもらえたら」と話した。
稲刈りは、稲穂が出る前の8月上旬。天日干しと陰干しを経て、11月中旬に藁を編んで縄にする。12月29日に3本を縒っていく。
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