約2年にわたり休館中の川崎市市民ミュージアムの取り壊しが、8月30日の川崎市議会文教委員会で報告された。日程や詳細は未定。再建は「移転ありき」で検討され、跡地利用については「等々力緑地再編整備実施計画」内に組み込まれる。
浸水被害を受け川崎市は、同館の被災後の方向性を検討するため昨年7月に「市民ミュージアム在り方検討部会」を設置。外部有識者らで議論を進めてきた。同部会は、立地や構造耐力などの観点から新施設は「現施設・現在地でのミュージアム機能の再開は行わないこと」「被災リスクのできるだけ少ない場所に設置すること」を市長に答申していた。
市担当者によると、取り壊しが決定しても時期や工程は未定で、入口前の広場に設置されているトーマス転炉や館内にある手塚治虫が手掛けたオブジェなどの対応も決まっていないという。
「基本的考え方」公表
川崎市は検討部会の答申を受けて8月30日、移転・再建に向けた「新たな博物館、美術館に関する基本的な考え方(案)」を公表。博物館と美術館を融合したミュージアムとしての再建を前提として検討すること、被災リスクの少ない場所への設置などが示された。
市は今後、2022年度以降に「基本的な考え方」に基づく「基本構想」を策定した後、時期などを具体的に示す「基本計画」を策定するとしている。現在、「基本的な考え方」について意見公募を行っている。
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