神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
宮前区版 公開:2024年3月15日 エリアトップへ

脱原発求める集会 震災13年 「声上げ続けて」

社会

公開:2024年3月15日

  • X
  • LINE
  • hatena
講演に500人近く詰めかけた
講演に500人近く詰めかけた

 東日本大震災から13年。今も神奈川県内で1200人以上が避難生活を続け、川崎市内には253世帯582人が避難中だ。3月10日には中原平和公園(中原区)で原発被害などを考えるイベント「原発ゼロへのカウントダウン㏌かわさき集会」が開かれ、被災者や法律家らが声を上げた。

 今年で13回目となる「かわさき集会」には、「被災地を支援する宮前区民の会」や「フクシマを忘れない会」など市民団体のほか川崎医療生協など計24団体が参加。物販ブースや屋台など多様な形で原発の問題や防災の情報を発信していた。

 イベントのメーンは、脱原発弁護団全国連絡会共同代表の海渡雄一弁護士と、福島県いわき市で被災し、現在は横浜市で避難生活を続ける鴨下美和さんの講演だった。

 海渡弁護士は、福島第一原発の事故を巡り東京電力の株主が旧経営陣に賠償を求めた訴訟の原告側代理人を務めるなど、震災と原発事故対策に取り組む。

珠洲に原発計画

 講演では、能登半島地震で深刻な被害を受けた石川県珠洲市で計画された巨大な原発施設の経緯を紹介し、「地震で4mも土地が隆起したエリアが予定地だった。建設されていたら地震で大破し、我々も無事ではなかった。地域住民の必死の抵抗が建設計画を食い止めたことに深く感謝したい」と、この国の原発行政の危険性を説いた。

 一方の鴨下さんは、いわき市が国の避難指示区域に含まれない地域だったため、東電の補償対象となる区域内からの避難者と区別されて「自主避難者」と呼ばれ、補償はほとんど得られず、住宅支援も早期に打ち切られた。講演では「自主避難者」としての苦悩を切々と語り、「子どもを守りたい一心だったが、避難先を転々とし、今も『カネ目当てか』などと誹謗中傷も絶えない」と、厳しい現状を訴えた。

逆行する政府

 復興庁の調査によれば、東日本大震災の被災地からの避難者は2月1日現在、全国に計約3万人、県内には1217人いるとされる。しかしこの数値は避難者自身が自治体に届け出た件数の集計であり、多くの避難者が何度も転居を余儀なくされてきたことなどから、実際はこの数値より多いと言われている。

 海渡弁護士は「福島原発の事故でたくさんの人生と暮らしが奪われた。にもかかわらず政府は逆を行こうとしている。声を上げ続けなくては」と話している。

「今こそ脱原発を」と訴える海渡弁護士
「今こそ脱原発を」と訴える海渡弁護士

宮前区版のローカルニュース最新6

こどもの日はスポーツを

こどもの日はスポーツを

ワンコインで体験

4月27日

「育児や介護に不安」

外国人市民代表者会議 市長に報告

「育児や介護に不安」

4月26日

DXの取り組み公開

多摩川橋リニューアル工事 NEXCO中日本

DXの取り組み公開

4月26日

優勝の喜び再び噛みしめ

富士通レッドウェーブ

優勝の喜び再び噛みしめ

ラゾーナで報告会

4月26日

地域医療支援病院に

井田病院

地域医療支援病院に

紹介率など要件クリア

4月26日

平和の絵を描こう

ゆめパでキッズゲルニカ 参加者募集

平和の絵を描こう

4月26日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月26日0:00更新

  • 4月19日0:00更新

  • 4月5日0:00更新

宮前区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

宮前区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月27日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook