数多くのタレントを抱えるホリプロが手掛けるライブハウス「SUPERNOVA(スペルノーヴァ)川崎」が10月、川崎駅西口にオープンする。同ホールに込めた思い、川崎での同社の今後の展開を、ホリプログループ会長の堀義貴氏が語った。
同施設はホリプロとして初のエンタメホールでSUPERNOVAはイタリア語で超新星という意味。文字通り新しい施設であることと、同社が提携を結んだ新しいeスポーツ「HADO(ハドー)」の聖地にしたいという思いが込められている。
主にライブハウスとなる500人規模の大ホールがメイン。堀会長は「ここから始まり、同じ川崎のクラブチッタさんを経て、ドームやアリーナにいってもらいたい」と、新しいアーティストのメジャーへの道のスタート地点と位置付ける。「川崎に行けばこれからブレイクしそうなアーティストに出会えると思ってもらえるようになれば」と期待を込める。昨年、幸区役所主催の地域デザイン会議の場で高校生から出た軽音楽部の大会開催の要望についても、実現に向け検討しているという。
HADOの聖地に
同社が業務提携する「HADO」はAR(拡張現実)技術を使った新スポーツ。日本発のeスポーツの一種で、頭にヘッドマウントディスプレイ、腕にアームセンサーを装着し、仮想現実の中で手からエネルギーの塊を出し、対戦相手とぶつけ合う競技。子どもから年配者まで一緒にプレイできることから、地域活性化にもつなげたいとしている。「すご腕のお年寄りチームと小学生チームの対決が見てみたい」と今から楽しみにしている。川崎での盛り上がりをモデルに全国への波及を目指す。
文化に恵まれた川崎
同社は当初、1000人規模の演劇場を作ろうとしていた。川崎市が土地を貸し出し、文化的なことをやろうとしているとの情報を得て、名乗りを上げたが劇場には狭すぎたため、ライブハウスに路線を変更した。立地以外にも川崎フロンターレや川崎ブレイブサンダースといったプロスポーツチームの活躍、eスポーツにも力を入れていることや、若者人口が増えていることなど、堀会長は「川崎に可能性を感じた」と話す。ブレイブサンダースのアシスタントMCに同社系列のタレントがいることなど川崎との縁もある。「ストーリーとしてつながる時はたいていうまくいく」と自信をのぞかせる。
堀会長は川崎を文化的に非常に恵まれたまちと捉える。住宅地から歩ける距離にミューザ川崎シンフォニーホールやクラブチッタなど多彩な音楽会場があり映画館もある。「ここに住んでいる人たちはエンターテイメントの目利きになるチャンス。素通りしてしまうのはもったいない。恵まれた環境に幸せをかみしめてほしい」と強調する。サッカーでW杯に出る選手がいたように、「スペルノーヴァ川崎からもスターが出てほしい。(NYアポロシアターの)アマチュアナイトようなことも考えている」と構想を語った。
ホールはカワサキデルタの南西端に位置し、敷地面積約1027平方メートル、延べ床面積約1580平方メートル、地上4階(高さ約14メートル)。音楽ホールの他、催事・会議などに使える小ホール、多目的スペースを有する。
![]() 完成イメージ=ホリプロ提供
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