宿愛甲 新自治会館が完成 防災・防犯の拠点にも
老朽化などを理由に建設工事が進んでいた市内愛甲の宿愛甲自治会館が、このほど完成した。新会館は、自治会活動の場として、また地域の防犯・防災の拠点としても期待されている。明日10日、落成式が行われる。
昭和40年代の初めに建設された旧自治会館は、老朽化が進み耐震面でも大きな不安があった。また、使用部分は建物の2階で、急な階段の昇り降りは高齢者には使いづらく、駐車スペースもなく不便だった。
これを理由に、同自治会は平成18年、新会館の設立準備委員会を立ち上げ、協議を始める。これまで、新館の建設に障害となっていたのは建設用地の確保で適当な用地が見つからなかったが、昨年、旧会館から300mほど離れたところに市有地である市営住宅跡地の一部が借用できることになり、具体的に建設の話が進むようになった。
建設準備委員会会長で当時の自治会長を務めていた塩川一美さんは「土地の確保に3年間ほど奔走してきました。念願がかなって本当に嬉しい」と話す。
新会館は、地域住民の地震や火災が発生した場合には避難所として、また仮の宿舎として使えるようにとシャワー室を設置し、バリアフリーにするなど工夫されている。また、防災倉庫も一か所にまとめ非常時の備えの場所として地域の安全安心を守る拠点として期待されている。
住民の「熱意と理解で」
建設費は約2500万円。市からの補助金が約1500万円で自治会の積立金が約400万円。その他に、地域住民や事業所からの寄付金600万円が充てられた。費用の約4分の1を寄付金で賄われている。
「昨年の夏に声を掛けさせて頂き、当初の目標よりも多くの寄付金が集まりました。これも、みなさんの理解と熱意があってこそ」と塩川さんは感謝する。
新会館は、敷地面積280平方メートル(84・8坪)、全床面積136・84平方メートル(41・5坪)。旧会館よりも2倍ほどの広さになる。木造平屋建てで、駐車スペースもある。
塩川さんは「子どもたちに喜ばれる財産を残せればと思います。地域に少しでも貢献できる施設として活用していきたい」と話した。
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