厚木市の市民協働提案事業として2011年10月から運行を開始した地域住民乗合交通「森の里ぐるっと」。協働事業は今年度で終了するが、来年度以降の独自採算による運行の見通しが立ったことが分かった。
「森の里ぐるっと」はスーパー三和近くの「森の里センター」を起点に、ミニバンが地区内の住宅街を巡回するもの。午前9時30分から午後4時までの一日8便、月・水・金曜の週3回運行している。昨年度はのべ約4500人が乗車。買い物や通院の足として高齢者を中心に、一日平均30人が利用している。
実施主体は森の里地区の住民などで構成される一般社団法人厚木ぐるっと(岩崎正昭代表)。スタッフ15人が輪番制で車の運転や乗降補助などを行う。
無料運行のため、利用者の負担はゼロ。運営面に関しては、これまでは厚木市が車のリース代を負担。「ぐるっと」のメンバーは市からの受託事業として地域の草刈りを行い、その収益金を運営費に充てていた。
しかし、市から補助金が支給される協働事業の期間は今年度末まで。「ぐるっと」では、運転手の報酬を半額にカットしたり、草刈り事業の拡大によって自主財源を確保。また、「厚木ぐるっと基金」を立ち上げ地域からの支援を募集。現在までに25人が応じ、10万円近くが集まった。これにより70万円近い車のリース代確保の目途が立ち、来年度も運行が継続する見込みとなった。
「ぐるっと」の岩崎代表は「今後は安定運営に向けた運転手の報酬確保や、収益事業のさらなる拡大、車の買替え金の積み立てが課題」と話す。まずは今月20日にスタッフと基金賛同者による「オーナー会議」を初開催。来年度の運営計画を議論する。
まさに順調運行の森の里ぐるっと。今後の展開にも注目が集まりそうだ。
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