厚木の食のシンボルとして長年親しまれてきたアユ。そのアユをより身近に感じてもらい、厚木の町おこしにも繋げようと、厚木鮎つかみ取り組合(濁川謙二組合長)がおよそ四半世紀ぶりに復活する。
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同組合は、7月19日(土)から8月31日(日)まで、相模川の小田急線鉄橋近くの遠浅の川辺で、一般客に向けたアユのつかみ取り・塩焼きイベントを開催。誰でも参加できるつかみ取りを通じて「厚木=アユ」を広くアピールすることがねらい。
相模川は、多くの釣り客で賑わいを見せているものの、釣りをしない市民や観光客にとって、アユを手軽に楽しむ場所が少ないのが現状だ。同組合は、昨年10月に現職の濁川組合長に引き継いだタイミングで、「厚木といえばアユ。大人から子どもまで、実際のアユと自然を体験してもらいたい」と、再び動き出した。
同組合が立ち上がったのは1986年頃。3年ほどは活動があったが、その後昨年までは目立った活動は行われていなかった。
地元の力で町おこし厚木のアユ通じて
アユのつかみ取り自体は、市が主導し鮎まつりで行われてきたが、同組合主催は約25年ぶり。現在の組合に以前活動していた頃の経験者はおらず、手探りの状態で準備が進められてきた。
同組合は、今回のつかみ取りを開催するにあたり、厚木のアユをアピールすると同時に、地元の活性化にも強いこだわりを持って取り組んでいる
つかみ取りに使用されるアユは、神奈川県アユ等増養殖振興協会(山口芳郎会長)が神奈川県近海産の稚魚から育てられたアユで、「子どもたちも大きい方が楽しいはず」と全長18cmほどの立派な成魚が放される。相模川のアユの大きさが安定してきたら、釣り人と連携して「厚木のアユ」をつかみ取りしてもらうことも計画しているという。
また、塩焼きのための燃料は、七沢に自生する材料で作られた、七沢里山づくりの会(福沢義隆会長)の木炭と竹炭が使用される。
今回の取り組みは、同組合を中心に、同組合の母体となっている厚木観光漁業協同組合(鈴木勇組合長)が運営にあたるほか、市内でも多くのボランティア活動を行う東京農業大学厚木支部ボランティア部(鳥居優希幹事)の学生が応援スタッフとして参加。鳥居幹事は、「地域の人と繋がれるこの取り組みに、自分たちも楽しみながら関わっていけたら」と話した。
アユの良さは「おいしいところ」だという濁川会長。「地のものを使うことで、地域のPRやお金が巡って町おこしに繋げていきたい」と意欲的に語った。
つかみ取りは、期間中の土日祝日(団体申込みは平日も可)に、午前10時からと午後1時からの2部制で約2時間ずつ、定員50人で開催。参加費は1人1000円(焼き代込み)で、予約が必要。参加者は、川の中に作られた9メートル×1・8メートルの生簀(いけす)に放されたアユを1人につき2匹つかみ取りでき、その場で塩焼きにして食べられる。
申込み・問合せは、厚木市観光協会【電話】046・228・1131へ。
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