厚木高校野球部マネージャーの工藤絹香さん(18)が、7月10日に横浜スタジアムで開幕する第98回全国高等学校野球選手権神奈川大会の開会式で司会という大役を務める。「責任も感じるけど、それ以上に嬉しい」と日焼けした顔に凛々しい笑顔を浮かべた。
野球部マネージャーの仕事は部員のサポートに限らず、試合を進行する司会もある。普段、伊勢原球場を担当する工藤さんも、先輩や監督に教わりながら見様見真似で司会進行を学んできた。「初めはわからないことが多かったけれど、声のトーンの作り方や審判との連携など周りが見えるようになった」。試合後に録音した自分の司会を自宅に帰って繰り返し聞き、練習を重ねた。努力が実って、開会式の司会進行に抜擢。1年生の頃から目標にしていた夢が叶った。
同部の熊倉周平監督も、工藤さんの進行ぶりに「落ち着いていてすごく上手」と太鼓判を押す。審判の様子や試合の進行具合を見ながら臨機応変に対応できるため、安心感があるという。
当日の原稿を受け取り、家で練習しているという工藤さん。「始まりは元気よく。抑揚をつけて選手と会場が盛り上がる進行を目指す。そして笑顔で選手を送り出したい」と気合がみなぎる。3年生の工藤さんにとっても今大会で最後。あさって、いよいよ球児の夏が始まる。午前12時開幕。
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