愛媛県の松山市立子規記念博物館が運営する第33回子規顕彰全国短歌大会でこのほど、市内妻田東に住む北村純一さん(70)の作品が全体2番目となる松山市長賞に入賞を果たした。
入賞した短歌は「静かなるバッハの曲を流しつつ牛が出産遂げるのを待つ」。自身が少年時代に近所の農家で体験した牛の出産を思い浮かべた作品で、応募総数およそ1700首の中から日本歌人クラブ名誉会長の秋葉四郎氏の特選に選ばれ、選者5人による特選15首の中から順位が決定し、市長賞に輝いた。
この作品が出来た背景について、北村さんは「無事に出産を終えた母牛が目にいっぱいの涙を溜めているのを見て、私も『おめでとう』と叫びながら感動で泣いてしまったことを鮮明に覚えています。命の誕生は素晴らしいことですね」と話す。「バッハの曲」とは、ゆったりとした心臓の鼓動にも似た曲調の『G線上のアリア』を指しているという。
創作活動に対して「自分が楽しむ事が一番」という北村さん。仕事や自治会活動で忙しい日々を送る中で、俳句と川柳、短歌をそれぞれ3首ずつ作ることを毎日の日課にしており、各地の大会で多数の入賞経験を持つ。「題材はいつも身の回りにある日常の風景から。四季を感じる日本語の美しさにいつも惹かれています」と言葉の創作の魅力を話した。
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