住み慣れた地域で「安心して」、「自分らしく」、「楽しく」暮らしていくために何かできることをしたい――。市民有志らで始めた、地域の居場所づくりの活動「はあと♡さろん」が、間もなく1周年を迎える。
同サロンは、林(は)、吾妻団地(あ)、戸室(と)に住む高齢者を中心に、昨年4月、正式にスタート。各地域の頭文字をとり「心があって温かいサロン」をめざしたのが名称の由来。ボランティア交流会で知り合った6人で開設準備委員会を立ち上げ、現在は20人ほどのボランティアが運営を支える。
当初は有料老人ホーム「ポポロ戸室」の施設の一部を借り、月に一度、お花見お団子会や歌声喫茶、「運動と食事」、「化粧で笑顔に」「掃除・片付け」などの講座を行ってきた。第5回からは地域を飛び出し、睦合西公民館や睦合北公民館、厚木ガスのショールームなどでも催しを実施。参加者の平均年齢は70歳前後で、毎回20〜30人程度がサロンを訪れている。
対象者は、3地区に限定せず、市内のどこの地域に住んでいても参加可能。年齢も不問で、参加費は内容によって異なり、無料から400円がかかる。
学び合いつながる
代表の熊澤裕子さん(67)は、親の介護などを経験するなかで、「自分たち団塊世代が安心して暮らせる場所」「第2の人生、10年後、15年後の居場所づくり」を実践し、学び合いながらつながりが持てるサロンの運営をめざす。
2月20日に厚木南公民館で開かれた、11回目のサロンのテーマは「高齢者の居場所づくりを進めるために」。この日は、厚木市生涯学習出前講座として、市福祉総務課の職員が、市の地域包括ケア社会実現に向けた取組みを紹介。2017年の市の調査で、ミニデイサービスや茶話会など市内に229カ所の「地域の居場所」があることが報告された。
第2部の懇談では、参加者同士が意見交換。「市内に200以上の居場所(サロン)があることに驚いた」「時間があるので自分でサロンをやってみたい」などといった意見があがった。
ネットワーク化視野に情報交換
第12回の同サロンが3月25日(日)、厚木南公民館2階集会室で開かれる。午前10時から午後4時。
午前の部(10時から正午)は「暮らしのなかでの音楽療法について」。ジャズミュージシャン宅間善之氏によるヴィブラフォン演奏や、音楽療法士の講演が予定されている。
午後の部(1時から4時)は「より良い地域包括ケア社会の実現のために」。市内戸室のミニデイ「やすらぎの家とむろ」や、「コミュニティカフェ荻野」の代表らが取組みを報告するほか、市社会福祉協議会の地域福祉推進委員会や、地域包括支援センターの活動などの紹介も行われる。
熊澤代表は「今回のサロンがきっかけになり、居場所づくりのネットワーク化ができるようになれば」と話している。定員は当日先着順で100人。資料代として100円がかかる。
問合せは熊澤代表【携帯電話】080・9980・4401へ。
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