小林常良厚木市長は6月8日、自身が就任1年目に提案し制定された「厚木市長の在任の期数に関する条例」(市長多選自粛条例)への認識について、「その精神はやはり大切。清新で活力のある市政をしていくという、これは制定時と現在と特に変わっているものではない」と述べた。市議会本会議で、名切文梨議員(あつぎの会・3期)の一般質問に答えたもの。
条例制定の経緯
小林市長は2007年1月の市長選挙で、当時現職の4選を阻み初当選。同年の市議会12月定例会で、市長の在任期数を「連続して3期(12年)を超えて在任しないよう努めるもの」とする市長多選自粛条例を上程し、賛成多数で可決された。
小林市長は当時の議会で、多選の弊害について「独善的な傾向になりやすい。また、独走化というものが出てくる」とし、「人事面でいえば、偏った人事、成績主義のゆがみとか、言いかえるとマンネリ化による職員意識の低下というようなこと」と発言していた。
自身の進退明言せず
来年2月に小林市長が3期目の任期満了を迎えることから、名切議員はこの日、「進行中の大型事業などにどのような影響があるのか。次の市長にバトンタッチする際、どのような思いで委ねられるのか。また、引き継ぐ後継者を育ててきたのか」などと質問。
小林市長は「本条例の目的である、清新で活力ある市政運営のため、市民の皆様の期待に応えられるよう、日々の職務を誠実に全うしてまいりたい」と答えた。自身の今後の進退については明言しなかった。
多選の弊害について、「認識に変わりがないか」との名切議員の質問に、小林市長は「私の認識は変わりませんが、これは私が決めることではなくて、有権者、市民の方だと思っている」と述べた。
常任委で陳情趣旨採択に
市議会6月定例会議の総務企画常任委員会(渡辺貞雄委員長・委員7人)に付託されていた、同条例の実施を求める陳情は12日に審査され、趣旨採択と決まった。
陳情者の市民が「多選禁止の実施」を求めていたことなどから、趣旨採択と不採択で委員の意見が競合。趣旨採択に対する採決の結果、可否同数になったことから、最終的に委員長採決によって趣旨採択と決定した。22日(金)に開かれる本会議最終日で、委員長報告の後、採決される。
一般質問や常任委員会の様子は、市議会ホームページで、会議終了後7日程度(土・日・休日を除く)から録画放映される予定。 〈6月13日起稿〉
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