創作ダンスの1つであるコンテンポラリーダンスをニューヨーク公演で披露した 清藤 美智子さん 鴨居在住
肉体で伝えるメッセージ
○…「踊りきった後は、すがすがしい気持ちがした」―。大学時代から夢だったニューヨークでの公演を振り返る。先月21日から3日間行われた「ソロデュオフェスティバル」に出演。降り続く雨を吸収する土壌のように、「どんなことがあっても受け入れられる自分でいたい」というメッセージを己の肉体で表現した。
○…大学の時に映画「ホワイトナイツ」のバレエとタップダンスの掛け合いを見て、踊る肉体の”凄さ”を感じすぐにダンスを始めた。しかし、卒業後に就いたのは教職。25歳までは横浜にある養護学校で教鞭を執っていたが、大失恋の経験が転機となった。「何を信じて生きていけばいのか」と路頭に迷い、「いっそのこと生まれ変わった気持ちで人生をやり直そう」と選んだ道が、夢に描いていたダンサーだった。
○…思い立ったらすぐ行動に移す性格。翌年には「”本場”で学びたい」と1年間ニューヨークへ。「いつかここで自分の作品を踊りたい」と目標ができた。帰国後はダンス一本で食べていくのは難しく、レッスン講師や舞台出演をしながら飲食店でアルバイトをする日々。辛くても諦めるという選択肢はなかった。創作の楽しさから惹かれたコンテンポラリーダンス。感情を思い存分に肉体で表現する。「山あり谷ありの生活だったからこそ様々な作品が作れた」と昔の苦労を笑い飛ばす。「誰もが抱く葛藤や苦悩といった複雑な感情を活力やエネルギーに変えダンスで伝えたい」と表現者としての思いは熱い。
○…自身が営むバレエスタジオは今年、創立8年目。小学生から大人まで幅広い年代への指導を楽しめているのは「教師としての経験が生きているから」。今後、ニューヨークで実際に踊ったダンスを披露し、本場で感じた熱気を地元に伝えるライブを予定している。「夢を叶える女性を応援したい」と意気込む姿からは、大きな活力とエネルギーが感じられた。
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