女性起業家を支援する「ビジネスサポート財団」を設立した 中島 美佐子さん 池上在住
願うは女性の社会進出
○…女性起業家を支援する財団を立ち上げた。システム開発と人材派遣の事業で蓄財した財産の中から1億円を投じて設立。資金提供とともに、経営者に伴走しながら事業が軌道に乗るようサポートしていく。投資に対するリターンなど、見返りを目的とした行動ではない。願うは女性の社会進出。「ビジネスの場で女性がチャレンジできる選択肢を用意することで、社会は劇的に変化します」。大河の一滴のような取り組みかもしれないが、自身がその一歩を踏み出した。
○…公募形式で募った助成金の申請には14件の応募があった。採択した事業プランは「3歳からはじめる料理教室」「低糖質メニューを揃えた軽食喫茶」「女性のカラダの悩みに特化したエステサロン」など、女性ならではの「きめ細やかな視点」を感じるものばかり。女性の嗜好や市場も熟知しており、事業としての可能性を感じた。「規模や売上の拡大を追求する男性に対して、つながりや社会的価値を求めるのが女性。身近な社会問題にも敏感に反応します」。経済的事情を抱える子どもたちに食事を提供する取り組みの支援依頼も受けており、これから力になっていく考えだ。
○…社長の席は譲ったが、現在も経営者として20年間一度も「赤字なし」の安定した業績を残している。本来は華道と茶道の師範であり、兄弟が経営していた事業部の一部を任されると、飛躍的に成長させた。「行き場を失った派遣社員を積極的に登用してチャンスを与える一方、成果はしっかり求めます」。人情家でありながら経営者として判断はシビアだ。
○…池上の高台にある瀟洒な邸宅。庭の手入れをしながらのんびり過ごす日々だが、衰退気味の地域経済には寂しさを隠さない。「横須賀を元気にするアイデアがあれば応援したい。生まれ育った街ですからね」
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