食への関心を高める「全国学校給食甲子園」に出場する 加藤 勝大さん 池上小学校勤務 26歳
食べる幸せ もっと身近に
○…自身が考案した池上小の自校給食が全国1701団体の中から決勝へと選ばれた。調理実技もある来月の決勝に向け、現在はパートナーの調理員と工程や分担などを試行錯誤。「応援してくれる生徒や生産者、調理員、先生方のためにも全力で楽しく臨み、食材が豊かな横須賀ならではの給食を広く知ってもらいたい」と意気込む。
○…応募のきっかけは学校栄養職員として勤務する池上小の残菜率が、他校と比べ高かったこと。「子どもたちが給食をもっと好きになるきっかけにでもなれば」。2度目の挑戦となる今年は児童の好みや感想を給食時間などに一人ひとり聞いて回り、生産者に食材の相談を持ちかけた。メニューの工夫だけでなく、児童の野菜収穫体験を企画し、その過程を全校生徒へ動画で紹介するなど、教育者の目線も忘れない。
○…幼少期には好き嫌いが多く、給食を残すことも。だが小学校の調理実習が楽しく、家族で味噌汁を作って喜ばれたことが転機となって料理に興味を持ち、食に関わる仕事を志した。病院や高齢者施設など数ある就職先の中、池上小での教育実習で調理員や学校栄養職員の生き生き働く姿にほれ込んだ。「楽しく働けて子どもたちから元気をもらえる職場」と学校を選んだ。男性でこの仕事に就く職員は全国的に多くないが、特段気負いはない。「実習を機に尊敬していた池上小の前任の先輩からバトンを受け取って働け、とてもありがたい」と笑顔を見せる。
○…子どもたちから直接、「苦手な食材を食べられた」と報告を受ける時、嬉しさが込み上げる。「美味しい食べ物は人を幸せにできる。子どもたちにそれをもっと気付かせてあげるのも私たちの役目」。この思いを胸に、今日も子どもたちの成長を陰ながら優しく見守る。
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