多文化共生セミナーに登壇し、ネパールと日本の懸け橋として活動する ウォスティ ロクナトさん 大滝町在住 51歳
一番の財産は仲間
○…多様な国籍の人々が文化を互いに理解し、共生できる社会を目指す講演会で、自身が行ってきたこれまでの活動を振り返り、発表する。「日本とネパールは共通点が多く、互いに良いところをもっと気付き、大切にしてほしい」と話す。
○…横須賀中央地区で飲食店や雑貨店を経営。商工会議所や観光協会、商店街のほか、ロータリークラブなどにも名を連ね、人脈の広さは今や横須賀商業界屈指だ。さらにボランティアとして日本で働きたいネパール人に現地で日本語や文化、習慣を学ぶ機会と日本で働く場を提供する労働人材の育成・紹介事業にも力を注ぐ。「大切なのは自分のためだけではなく、人のためにする努力。人を愛すると愛され、困ったときはお互いに助け合える関係を築いていける」。この思いを胸に、コロナ収束後の本格的な活動に向けて準備を進めている。
○…ネパールの中でも自然豊かな地方で生まれ育った。大学では自然保護に関する道を志し、卒業を前に就職した世界遺産の中にある国立公園のホテルでは努力と才能を認められ、弱冠23歳で支配人を務めた。そこで未来を担う様々な国の若者たちと知り合い、交流を深めていくなかで日本に招かれた。そして礼儀作法や文化、日本人が持つ勤勉さに心を動かされ、26歳で思い切って拠点を日本へ移した。
○…「好きなことをしているから24時間働けます」。半分は冗談のようだが、本気のようにも聞こえる。「ネパールも大切だが、今は横須賀が一番。そしてこの地で知り合えた苦楽を共にできる仲間が私の財産。みんなのためにする努力ならいくらでも続けられ、楽しく生きて行ける」。現代の日本人が忘れがちな仏教の教えがここで生きている。
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