私設スペース「衣笠駅徒歩1分図書館」を運営する 北川 幸子(ゆきこ)さん 衣笠栄町在勤
子どもの創造性は偉大
○…昭和レトロな古アパートに手を加え、子どもが気軽に集える「衣笠駅徒歩1分図書館」、通称「キヌイチ」を一昨年末に1人でひっそり立ち上げ。以来ボランティアと繋がりを深め、この夏は「やさしさ」をテーマに、多種多様な人を講師に招いたオンライン講座も新たに試みている。子どもたちが必要とする情報を提供し、支援へと繋げる場になりつつある。
○…「実は子どもが得意ではないんです」。ではなぜ自ら時間と資金を割いてまで…。遡ること中学生時代、虐待を学ぶ機会があり、その後もずっと気になっていた。「困っている子どもへ大人たちはなぜ手を差し伸べられていないのか」と。そこには怒りや悲しみではなく、社会的な機能不全への疑問があった。「子ども自身が困っている友だちを見つけこの場所に連れてくるような、みんなが自発的に助け支え合う場所にしてもらえれば」
○…社会や日常の中にある矛盾やうまくいかないことにアイデアを提案して人と人を繋ぎ、自ら関わりながら物事を発展させる「プロジェクトマネージャー」を生業とする。以前は企業の中でボランティア活動や社会事業などに携わってきたが、子どもへの虐待を新たな解決テーマとして活動をするため、7年前に独立。仕事だけでなく生き方そのものに「クリエイティブ」を軸に置く。
○…「何事にも囚われない子どもの自由な発想は大人にはまねできない」と畏敬の念を抱く。一方でこの芽を潰してしまうのが虐待。これも「キヌイチ」を立ち上げた理由だ。「ここを開いたことでしか生まれなかったであろう出会いがいくつもあり、学ぶことは多い。自分が出来る限りはこの活動を続けていくつもり」。「キヌイチ」は思想そのものだ。
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