ヴェールのゆらぎで安らぎを 南鴨宮 尾崎美穂さん

文化

掲載号:2020年4月25日号

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国府津の海で舞う尾崎さん(おおばのりこさん撮影)
国府津の海で舞う尾崎さん(おおばのりこさん撮影)

 3月の国府津の海岸には、数組の親子の姿。風に煽られ、ひらひらと色とりどりのヴェールが舞う。その中で、ひときわ自由に風と戯れる女性がいた。ヴェールを使った新しいダンスを小田原から発信している尾崎美穂さん(南鴨宮・44)だ。

 ヴェールダンスは、天然シルクを淡い色などに染めた2m×1m幅のヴェールを使ったバレエの動きを基に、尾崎さんが考案したダンス。屋外では自然の風を捉え、屋内では自らの動きに連動した柔らかな動きを特徴とする。

 尾崎さんは小田原市出身。幼少からバレエを習い、プロへの道も勧められたが、「覚悟がなかった」という。それでも、「ダンスは生活の一部」と結婚、出産を経ても、修練を怠ることはなかった。

 2年前に突然、体調不良が尾崎さんを襲った。好きだったバレエも、気持ちが動かなくなってしまった。そんな中、友人から「気分転換に」とオリエンタルダンス教室に誘われ、舞具として使われていたヴェールに心を奪われた。「自分の続けてきたバレエと組み合わせたら…」とイメージが膨らむと、もう止まらなかった。「肌触りは?色は?」とついにはシルクを自ら染め、ヴェールまで作ってしまった。夢中になるうちに、気が付けば体調も回復した。

 友人を集め、自分の考案したダンスを体験してもらうと「肌触りが優しい」「初めてでも自由に踊れる」と喜ばれた。「柔らかなものに包まれる安心感を親子に与えたい」と一念発起、昨年春から「ヴェールダンサー」を名乗り、各地のイベントに出演するようになった。

 現在は親子向けワークショップを開く一方で、高齢者・障害者施設への慰問も行っている。「好きな色を選ぶだけで心が安らぐ効果も」と微笑む。尾崎さんは「年齢、性別を問わず、多くの人にヴェールに触れてもらい、全国に広げていきたい」と夢を語った。

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