神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
港南区・栄区版 公開:2013年11月14日 エリアトップへ

笹下成就院 築130年の本堂 再建へ 2度の大震災 乗り越え

文化

公開:2013年11月14日

  • LINE
  • hatena
12月から取り壊しが始まる本堂
12月から取り壊しが始まる本堂

 笹下の梅花山成就院(花園親弘住職)の築130年を超える本堂が、再建されることが決まり、12月上旬から取り壊し作業が始まる。関東大震災、東日本大震災と2度の震災を乗り越えたが、蓄積された損傷に加えて老朽化も進んでいた。新しい本堂は来年11月に完成する予定だ。

 港南区笹下4の11の5の地に長い歴史を持つ同寺院。もともとは現在の真宗ではなく法相(ほっそう)宗だったが、1214年に祐玄法師が改宗し、新しい本堂が完成する予定の2014年は改宗からちょうど800年の節目となる。

 現在の本堂が建てられたのは約130年前。金沢区にあった他の寺の本堂を移築したもので、建物の歴史はそれ以上に古いと推測される。関東大震災の時には柱がゆがみ、補修を繰り返してきたが、2年前の東日本大震災でも梁がずれるなどした。東日本大震災後の耐震検査では、同規模の地震がきた場合に倒壊する危険性が高いと診断され、仏像などを本堂から搬出し、法事も隣接する客殿庫裡(くり)で行うようになった。「しかし、これだけ古い建物が2度の大震災を受けてなお建っているのはすごい。昔の職人の技術にも感心する」。27代目・花園住職は話した。

 「改修にも多額の費用がかかることや、(改宗800年という)1つの節目でもあるので、しっかりとした建物に改めようということになった」。費用の半分以上は檀家などからの寄付によるといい、花園住職は「檀家や地域に支えられていると実感するし、ありがたいこと」と話していた。

完成は約1年後

 新しい本堂は14年11月に完成予定。現在より一回り大きくして通路の幅などを確保し、バリアフリーにも配慮したつくりとなる。新たに20畳ほどの納骨堂も併設する。屋根は瓦から銅板に変わるため、「全体的にやわらかい印象になるのでは」と花園住職は話す。

 一方、柱や彫り物など活用できるものはできるだけ残す。「30年以上この本堂でお勤めをしてきた。壊すときにはさみしさもあると思う」と気持ちを明かした。

成就院の花園住職
成就院の花園住職

港南区・栄区版のトップニュース最新6

港南医療フェス初開催

みらい在宅クリニックら

港南医療フェス初開催

19日、ふれあい公園

5月16日

耐震適合率は7割

横浜市主要水道管

耐震適合率は7割

国の調査、全国平均超え

5月16日

文科大臣表彰を受賞

港南図書館

文科大臣表彰を受賞

読み聞かせ活動など評価

5月9日

家庭との連絡法を統一

横浜市立学校

家庭との連絡法を統一

アプリ活用で新システム

5月9日

子育てに「ゆとり」創出

山中市長インタビュー

子育てに「ゆとり」創出

直接支援で実感へ

5月2日

桂台で高齢者買い物支援

横浜市・栄区社協ら

桂台で高齢者買い物支援

月1回”付き添い”同行

5月2日

あっとほーむデスク

  • 5月9日0:00更新

  • 4月11日0:00更新

  • 4月4日0:00更新

港南区・栄区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月18日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook