中区新山下1丁目の「安全・安心パトロール隊」が11月20日で発足10周年を迎えた。それを記念した集まりが21日に同自治会館で行われ、三上章彦中区長や星野昌史加賀町警察署長らが出席。珍しい自主参加型ながらも継続してきたことに敬意を示した。
新山下1丁目自治会のパトロール隊は、空き巣や車上あらしなどの犯罪増加を受け、2005年11月20日に自治会メンバーら約70人によって発足した。
当初は週2回程度、現在は週1回、20人ほどが参加して小学児童の下校時、または夜の8時ごろにパトロールを実施している。揃いの帽子と蛍光色のベスト、腕章をつけて町内を巡回。夜の部では拍子木を鳴らしながら歩くという。メンバーは60、70代を中心に40代から80代までと幅広い。この10年間、活動中のけがはなく、無事故を継続中だ。
同町内の山手側は、横浜大空襲の消失をまぬがれ旧来の町並みを残している。一方で、海側の倉庫跡地にはマンションが建ち並び、転入者が増加。同町内の世帯数は10月末現在約970で、10年前と比較しても約60減にとどまる。10月からは新メンバー6人が登校時の見守りをスタートさせるなど、新たな取組みも始まっている。
防犯意識向上に一役
10周年の記念集会であいさつした新山下1丁目自治会の程島正雄会長(74)は、「小学生の見守りをしていた方が体調を崩して休んでいたら、子どもからお手紙で体を気づかうという心温まるエピソードがあった。それもこの活動があるからこそ」とパトロールの意義を語った。三上中区長は「地道な活動ですがとても大切」と話し、星野加賀町署長は「治安維持は皆様の高い意識があってこそ」と活動を高く評価していた。
発足当初から中心メンバーでリーダーの原洋二さん(82)は「まったくの自主参加ですが、10年間続けることができました」と胸を張る。また、定期的に住民がパトロールを行うことで防犯意識の向上につながっていると指摘した。「この活動はエンドレス。ずっと続けていかなければ」と原さんは話していた。
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