JR石川町駅北口近くの中区健診・予防接種センター(山下町116)が中区役所別館に移転することに伴い、その跡地に東京藝術大学大学院映像研究科が入ることが、このほどわかった。東京藝大は、新港ふ頭にある校舎機能を2016年4月までに完全移転する予定。
同大学院映像研究科は2005年4月から馬車道校舎を使用し、現在では万国橋、新港校舎とあわせて中区内に3つのキャンパスを持つ。今回は新港校舎(中区新港2の5の1)の機能を分庁舎跡に移転させる。
健診・予防接種センターは、中区役所隣りの別館で5月7日運用開始となる。
移転する新港校舎は、主に研究室やギャラリー、映画スタジオ、アニメーションスタジオが設置されており、それらの機能が分庁舎跡地に移る。映画スタジオはスペースの関係上、設置しないという。
新港ふ頭整備で市、移転を要請
市文化観光局によると、そもそもこの移転の話は、新港ふ頭を活用する方針の市が、同ふ頭に校舎を持つ東京藝大に移転要請したことによる。
市は、外国客船の入港が増えるなど、大さん橋客船ターミナルの需要が年々増加していることを背景に、新港ふ頭にもかつての客船ターミナル機能を復活させようと、18年春の整備を目指している。
東京藝大が移転する分庁舎の建物は、1971年築で、鉄筋コンクリート造の地上3階、地下1階建。宅地面積約1100平方メートル。
今年の6月から来年1月にかけて耐震などの改修工事に入り、1階にある駐車場のスペースを教室やスタジオとして利用できるようにするなどのリフォームも行う予定だ。工事費用は市が負担。来年2月から3月にかけて、移転作業を行い、4月の完全移転を目指す。
東京藝大大学院映像研究科の忠利二(ちゅうとしじ)事務長は、「上映会や展覧会など、今後も地域に住んでいる方に来ていただけるようなイベントを新校舎でも計画したい」と話す。
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