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本牧に私設美術館が誕生

洋画家・岩田栄吉の姪が設立

掲載号:2017年5月18日号

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絵画館設立に尽力した武田春子さん(中央)と館長で夫の由隆さん(左)
絵画館設立に尽力した武田春子さん(中央)と館長で夫の由隆さん(左)

 パリを拠点に戦後の写実派・静物画分野の画家として活躍した岩田栄吉(1929〜82)の作品を中心とした私設美術館「横浜本牧絵画館」=中区本牧元町40の7=が5月24日(水)、開館する。岩田の姪にあたる武田春子さん(65)が、岩田も滞在した生家の跡地に開いた。

 岩田は東京藝術大学油絵科を首席で卒業後、同油絵専攻科を修了。その後フランス政府の給費留学生として渡仏し、53歳で亡くなるまでをパリで過ごした。

 フェルメールの影響を受け、静物画やトロンプルイユ(だまし絵)を得意とした。作品は横浜美術館にも寄贈されている。

 日本でも個展を2度開催。西武百貨店パリ事務所に勤務し、翻訳家としてフランス文化の紹介役を担った。

 武田さんにとって岩田は母方の叔父。「岩田が渡仏した時は幼稚園の年長。当時は船が主流のなか、珍しく飛行機で向かうということで見送りに行ったのを覚えています」と回想する。その後も手紙で近況をやり取りし、日本で個展を行った際には、本牧の家にも1カ月ほど滞在していた。

 独身だった岩田の没後、作品は武田さんの実家に保管されていた。2001年、ルーブル美術館の研究員から岩田の遺品に関する問合せがあったことを機に遺品を整理。フランスにいながら、多くの芸術家と交流があったことが分かった。

 岩田の「世の中のため人のために尽くした」生き様を受け継ぎ、没後35年の今年、実家の土地に絵画館を開く。武田さんが運営法人の理事長に就任し、夫の由隆さん(67)が館長を務める。館名のプレートには、岩田が好きだったというオリーブ色が使われている。「節目の年に開くことができて良かった。本牧は他の洋画家ともゆかりがあり、もっと文化的な評価があっても良いところ」と話す。

 展示室の床面積は153平方メートル。岩田や関係のあった画家の作品・資料を収蔵し、今後は講演会や参加体験型講習も予定している。

 8月21日(月)まで開催の開館記念展「岩田栄吉の世界I」では岩田の作品16点や、親交のあった版画家・長谷川潔の作品を展示する。開館時間は午前10時〜午後5時。観覧料は500円で、保護者同伴の中学生以下は無料。火曜休館。「本牧車庫」行バス「本牧元町」下車。詳細は同館【電話】045・629・1150へ。
 

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