市政報告Vol.7 誰もが安心して学べる小中学校運営を 川崎市議会議員 矢沢たかお
現在、開会中の市議会は、市が前年度、税金を有効に使えたかどうかをチェックしています。その中、私は分科会2日目で「学校現場における医療的ケア支援事業と特別支援学級」に関する質問を行いました。
小中学校の医療的ケア支援拡充へ
学校における医療的ケア支援に関しては、応援する立場として質疑をしました。
この支援事業は、市立小中学校で、経管栄養、たんの吸引等の医療的ケアが必要な児童生徒に対して、そのために毎日のように学校に通う保護者の負担軽減などを目的に看護師を週1回派遣するというものです。
平成24年6月から施行され、保護者からの要望もあり、週2回へと拡大されました。平成27年度決算では、この医療的ケア支援事業費は前年決算比較、約150万円増の1036万円が執行されました。その内訳はほぼ看護師の人件費になります。今年度の事業拡大に合わせて予算も増額されましたが、必要な事業だと考えます。
またこの事業は医療的なケアを必要とする児童生徒のいるご家庭への支援ということは勿論ですが、一方で教育現場としての意義にも注目しています。
医療的なケアを必要とする児童生徒と他の児童生徒らが同じ学習の場にいるということは、お互いを認め合うきっかけとなり「多様性」への理解を自然に身に着けられる貴重な機会となると考えるからです。今後も事業の検証を続けながら誰もが等しく学べる場づくりを検証していきたいと思います。
特別支援学級対応差の是正を
特別支援学級の児童生徒の中には医師、看護師、保護者、本人しか法律上認められていない医療行為が必要な子どもがいます。しかし、医療行為のしやすさに差が見られます。また、この病虚弱な児童を受け入れる特別支援学級が設置できない学校もあります。聖マリアンナ医科大学病院内に入院する児童生徒の学習空白を埋めるための院内学級がありますが、これが稗原小、菅生中の病虚弱支援学級の代替えとなっているため、この学区内では現状、設置ができません。医療行為への対応格差、特別支援学級の設置状況などを市に質しました。
市側は対応格差に関しては「現状、各学校で支援できる内容が異なっている」ことを認め、今後の是正に向けて取り組むと答弁。稗原小、菅生中の特別支援学級の設置に向けては「設置に向けて検討」との答えをもらいました。
身近な人の声を聞き市政の課題解決に
今回のテーマは地域の保護者の方々からの相談がきっかけでした。そしてこの身近な市民の声を議会の場に反映できたことは、市政に関心を持っていただくきっかけとして、また議会で身近な自分の問題の解決に向けて議論されるという政治に対する希望を持っていただくために、市議会議員がやらなくてはいけない一番大切な仕事だと私は認識しています。
これからも多くのご意見をいただきながら、さらに地域に貢献できるようになりたいと思います。
|
|
|
|
|
|
4月26日
4月19日