陸前高田戸羽市長 「世界に誇れる町を」 4ロータリーが招き講演
復興へとやっと歩み始めた岩手県陸前高田市の戸羽太市長が23日、町田市内で「3・11を忘れない。被災地の現状」と題して講演を行った。今後の見通しや今なお残る心の傷、子どもたちへの期待などを語った。
戸羽市長は3歳から28歳まで町田市で過ごした。
震災前までは陸前高田市の人口は2万3500人だったが、1556名が犠牲となり、217名が現在も行方不明となっている。昨年1年間で見つかった行方不明者は1人だという。
「流された学校や道路を作るのは行政の仕事ではない。造るのは業者。もちろん、そのデザインをするのが行政だが、それよりも市民の人たちのケアが大事。親御さんを亡くした子どもたちが、どうしたら夢をあきらめることなく、人生をまっすぐ進めることができるかを考えることが行政・国の仕事だ」と復興への姿勢を話した。
また復興後の陸前高田市を世界に誇れる町にしたいとし、「世界に誇れる美しい町とは、そこに住んでいる人の気持ちに美しさを求めていきたい。どんな人が来ても『ウエルカム』と迎えられる町を創っていきたい。体が不自由な人が来ても快適に過ごせる町にしたい」と話した。そして「いつかぜひ陸前高田に来て下さい。心からの笑顔でお迎えしたい。それまで忘れないで欲しい」と呼び掛けた。
今回の講演は町田市内の4つのロータリークラブが招いて実現された。
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