逗子市は災害時、防災行政無線が聞き取れない地域に住む1人暮らしの高齢者や障がい者を対象に、無線の内容を電話やファクスで自動配信するサービスを導入する。今夏にも稼動させたい考えで、市によると全国的にも例のない取り組みという。15日の記者会見で平井竜一市長が明らかにした。
市では災害時、市内50カ所に設置された防災行政無線から防災情報を放送しているが、市内には谷戸や防音対策を施された建物が多く、市には以前から「聞き取りづらい」などの声が多く寄せられていた。東日本大震災後に市内全世帯を対象に行ったアンケートでは全体の4割が「聞こえない」「聞き取りづらい」と回答するなど市民への情報伝達が課題となっていた。
市では対応策として、登録した市民に無線内容を携帯電話に配信するメールサービスや、電話で内容を確認できるサービスを既に導入している。しかし、65歳以上の5割以上が携帯電話を持たない現状や、一部の高齢者や障がい者が能動的に電話をかけることが難しい状況を勘案し、防災行政無線の放送と同時に電話やファクスで自動配信するシステムの導入を決めた。
市では対象世帯を約千世帯と見込んでおり、15年度当初予算案には事業費として156万円を計上。今後は1人暮らしの高齢者宅への戸別訪問や、民生委員、自治会などの協力を得て、対象者にサービスへの登録を呼びかけていくという。登録は無料。
問合せは市防災課【電話】046・873・1111まで。
|
<PR>
逗子・葉山版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|