小田原市は7月6日、「小田原市エネルギーの地域自給の促進に係るモデル事業」の最優秀提案者として選定された湘南電力(株)と共同提案者の(株)エナリス、ほうとくエネルギー(株)の3社と協定を締結した。事業期間は2028年3月31日まで。
市は再生可能エネルギーを利用し、エネルギーの地域自給を促進するため、省エネルギー効果がより高いとされる市立幼稚園、小中学校の42施設を対象に「エネルギーの地域自給の促進に係るモデル事業」に関する公募型プロポーザルを4月下旬に実施。最優秀提案者として湘南電力を選定した。同社は10月から42施設への地産電力を含む電力の供給を開始。蓄電池を活用したエネルギーマネジメントをエナリスが行う。市の試算ではこれにより、10年間で約5000万円の節約につながるという。
42施設のうち、7小学校(芦子、足柄、久野、千代、曽我、東富水、下中)に10kWhの蓄電池と10kWの太陽光発電設備をほうとくエネルギーが設置。蓄電池の遠隔群制御により、先進的なエネルギーマネジメントを実施、エネルギーの効果的な地産地消を目指す。設置費用は湘南電力が負担する。
締結式であいさつに立った加藤憲一市長は「新しいステージへと一歩進んだ。皆様にはさらなるお力添えをいただきたい」と述べた。湘南電力の原正樹社長は「オール小田原でエネルギーの省エネ再エネ促進に取り組んでいく。防災や安心安全への取り組み、子どもたちへの防災教育にも役立てていきたい」と語った。
市は2011年に発生した東日本大震災をきっかけに「小田原再生可能エネルギー事業化検討協議会」を発足。翌年には地元企業38社が出資して、ほうとくエネルギー株式会社を設立した。14年4月には「小田原市再生可能エネルギーの利用等の促進に関する条例」を施行。エネルギーの地域自給に向けた取り組みを進めてきた。今年度スタートした「小田原市総合計画後期基本計画」でも重点テーマとして位置付けている。
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