"絆・つながり"感じるまちづくりを 中村香織区長に新春インタビュー
平成24年の年頭にあたり、本紙では中村香織区長にインタビューを行った。今年の抱負や区政運営などについて話を聞いた。(聞き手/本紙・都筑区版編集長 佐藤和義)
――昨年5月の着任以降、平成23年を振り返っていかがでしょうか?
「昨年は、東日本大震災を機に地域のつながりの大切さを強く認識した年でした。
区民の皆さまには、節電による施設の休館でご不便をおかけしたり、地域の行事の中止を余儀なくされた地域もありましたが、都筑区連合町内会自治会が中心となり、各自治会・町内会、各種団体、企業、個人の皆様から2160万円にも上る義援金を被災地に贈られたことや、『絆 つなぐ つづき』をテーマとして都筑区民まつりを賑々しく開催できたことなどから、改めて都筑区の皆さまの温かい気持ちや底力を感じた年でもありました」
――防災対策、また待機児童の解消に向けてなど、平成23年度の区政運営方針の進ちょく状況はいかがですか?
「防災対策については、『防災に関する地域ニーズ検討委員会』を4月から開催し、地区連合町内会長、地域防災拠点運営委員長、学校長などのご意見を聞き、災害対応上の課題やニーズの検討・把握を行っているところです。昨年10月の中間報告では、通信体制の整備や地域防災拠点の広報・開設運営、備蓄の強化などの課題が明らかになっています。開設・運営に重点を置いた地域防災拠点訓練の実施については既に着手しました。また、地域防災拠点へのランタン等の追加配布も年度内に予定しています。
また、防災対策の推進など地域活動の基盤となる自治会・町内会への加入促進についても引き続き取組を行っているところで、大規模マンションにおける自治会創設の準備が進むなど、地域の皆さんと一緒に進めてきた取組が実を結んできています。
待機児童解消については、平成24年度に向け、認可保育所の3か所の新規開設、既存保育園の定員増による受け入れ人数の拡大を行います。また、家庭環境に合った施設を選択していただけるように、子育て経験のある区役所職員の意見を生かし、保育施設をわかりやすく紹介した『さがそう えらぼう つづきっこ 保育園・幼稚園ガイド』を11月に発行しました。
温暖化対策については、公用車に電気自動車を導入しました。これに合わせて、都筑区総合庁舎駐車場に一般向けの電気自動車・プラグインハイブリッド車用の倍速充電スタンドを整備しました。区役所各課職員が電気自動車利用体験を区ホームぺージブログに掲載していますので、ご覧いただければと思います。
また、緑アップの取組も順次進めているところで11月に大棚町自然の森がオープンしました」
――都筑区の今後の重点課題はどのようなものだと思いますか?
「安心を実感できる街を目指し、防災力の向上について実効性のある取組を進めることが必要であると考えています。
都筑区は、平均年齢が市内18区で最も若く、子育て世帯が多く住む街です。若々しく活気があふれている一方、自治会・町内会の加入率が低いなど地域のつながりの希薄さが課題となっています。これは、子どもの養育不安や災害時要援護者の孤立化を招きかねません。こうした課題の解決に向け、地域力の向上のための取組が重要です」
――来年度の新しい取組などはありますか?
「元気な地域づくりを推進するため、区内施設が連携し、地域で活躍する人材発掘・育成の取組を進めるとともに、自治会・町内会を始めとした各種団体による区レベルでの情報共有の場づくりを進めていきます。
災害対策については、地域防災拠点の資機材・備蓄の強化や、災害時要援護者支援策の拡充を行いたいと考えています。
また、子育てに関しては、育児不安を抱える方が孤立化しないように集いの場を増やしていくとともに、児童虐待やDVなどの相談体制の強化を行います。
産業の活性化については、これまで市中心部で行われてきた経済局主催の中小企業向けセミナーを区内に誘致するなど局の施策との連携を強化していきます」
――平成24年の抱負、また、区民に向けたメッセージをお願いします。
「地域のつながりを実感でき、安心して暮らせるまちづくりを着実に進めていきます。
そのためにも、地域の最前線で日々、活動されている方々にお会いし、生の意見を伺う機会を多く設けたいと考えています。
区民の皆さんや企業・団体の皆さんの力を結集し、都筑区がさらに元気な魅力あふれる街となるよう取組を進めてまいりますので、今年もよろしくお願いいたします」
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