浜なしの収穫シーズンへ ひょうや台風乗り越え
横浜市の事業として約30年前にブランド化された「浜なし」。ブランド立ち上げの時期から栽培に携わっており、果樹園面積が区内最大の「横浜サエド園(佐江戸町1358)」では今日から直売を開始する。一家で園を営む菅沼佳孝さん(33)に今年の状況を聞いた。
同園で育てている浜なしは、幸水と豊水の2種類。幸水は酸味が少なくて甘みが強く、歯触りがきめ細かい品種。豊水は、甘みと酸味のバランスがよく、みずみずしいという特徴がある。
今年は、5月にひょう、6月には台風と、悪天候続き。葉が傷つき、枝が折れただけでなく、実に割れや黒ずみが出る「黒星病」にも見舞われた。これは、寒さや湿気により現れるカビの一種。これらの被害により例年よりも収穫の見込みは2、3割減ってしまったという。しかし、自然は厳しいばかりではない。ここ最近の暑さは、梨の甘みが増す”恵み”となっている。
また、同園ならではの育成方法として、今年は花粉付けや水やりにひと工夫。4月の花粉つけはこれまでミツバチが半分、手作業で半分だったが、今回は人の手ですべてを行った。いつもは2周ほどですむところ、3、4周念入りにまわった。また、5月終わりごろの水まきは例年より多めに。その分、実の大きさが膨らむという。佳孝さんと一緒に作業をする父親の進さんは、「毎年、経験とちょっとずつの工夫でよりおいしいものを目指してます」と笑顔。佳孝さんは、「今年の梨は大きくて甘いですよ」と話している。幸水は8月中旬から終わりごろまで、豊水は9月上旬から中旬まで収穫される。
浜ぶどうは8月終わりまで
同園では、同じく横浜の事業として始まったブランド「浜ぶどう」の藤稔も栽培している。藤稔は、8月いっぱいまでがシーズンとなる。
問合せは、同園【電話】045・931・1358まで。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>