県警察逮捕術大会 都筑署に初の優勝旗 区制20周年の節目に快挙
優勝を喜ぶメンバー
神奈川県警察学校（栄区）で２月28日、「神奈川県警察逮捕術大会」が行われ、都筑警察署（大宮秀之署長）が団体戦で優勝した。県警では定期的に柔道、剣道、逮捕術などの大会を行っているが、１位になったのは初。都筑署に念願の優勝旗を持ち帰った。
犯人逮捕を想定し、身柄拘束などの技術を競う逮捕術大会。柔道と剣道を複合したような形式で、警棒対警杖、素手対短刀など、異種目で対戦する。団体戦は先鋒、次鋒と次々に対戦し、４戦先取したチームの勝利となる。
同大会は各署の規模で４リーグに分かれ、都筑署は対抗試合Ｂ組に出場。計18チームの中で優勝し、開署して以来初の優勝旗を獲得した。同日には祝勝会も行われ、署員全員でメンバーを祝福。大宮署長は「区制20周年の節目の年に、都筑署初の快挙を成し遂げることができた。署員全員の士気が上がっている」と感想を話した。
接戦続き悲願の優勝
これまで団体戦では優勝のなかった都筑署。今大会は接戦の連続だった。初戦は昨年、１回戦で敗北した港南警察署。互角の戦いを繰り広げ、大将戦までもつれ込むが、得失点差で勝利をもぎ取った。
２回戦では柔道、剣道でも高段者がそろう海老名警察署。序盤は順調に勝利していくが、後半で追いつかれ、苦しい展開に。ここでも大将戦まで決着がつかず、得失点差でも同点と珍しいケースになった。その場合は警棒同士で時間無制限、一本勝負の代表戦となり、一人の署員に命運が託される。代表に抜てきされたのは副将の関一寛さん。緊張感が高まる中、勝敗がついたのは開始わずか10秒。相手の一瞬の隙を見逃さず、胴が決まった。関さんは「『いつも以上に冷静に』を心掛けた」と振り返る。チーム全員で勝利を喜び、準決勝へと駒を進めた。
接戦を制し、勢いに乗った同署は決勝戦へ進出。高段者も多く、強豪といわれる保土ケ谷警察署を下し、頂点に立った。大将の三宅剛さんは「訓練の成果を発揮できた。この勢いを業務に生かし、区民の皆さんに還元したい」と話す。同署は今後、都筑区役所で中村香織区長への報告会を行う予定だ。
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