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まち普請事業 10年で41団体 選出 協働促進で一定の成果

社会

掲載号:2015年12月10日号

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賑わいを見せる「さくら茶屋」
賑わいを見せる「さくら茶屋」

 横浜市の地域まちづくり推進条例に基づく施策「ヨコハマ市民まち普請事業」が今年10周年を迎えた。身近な生活環境の整備を主体的に行う住民グループに対し市が助成金を交付するもので、これまでに41団体が選出され、まちづくりを通した課題改善などに向けた取り組みが各地域で進んでいる。

 市は地域のまちづくりを住民と「協働」で行いたい考えがあり、その理念や考え方、施策を盛り込んだ同条例を2005年10月、施行させた。条例を進めるための1案として計画されたのがまち普請事業だ。住民らからの提案に対し、2次にわたる審査を経て選出されると、最高500万円が市から交付される。助成はハード(整備)に対して行われるもので、これまでに41団体が選ばれ、助成額は約1億7千600万円に上る。都筑区からは4団体が選出されている。

 今年度までの、のべ提案件数は125件。初年度が最多の31件で、06年度には20件、今年度は9件となっている。区別には「都筑」が13件で、最多の「青葉」が17件、最少の「保土ケ谷」は2件にとどまるなど、地域間で温度差がうかがえる。

 提案内容は様々だが、この5年程は空き店舗活用が増えているという。そうした事業の1つが、09年度選考の西柴団地商店街の「さくら茶屋」(金沢区)だ。団地住民の高齢化、商店街のシャッター化が進んでいた現状を打破しようと、シニア層らが飲食もできる憩いの場として空き店舗をリニューアル。その後住民らは子どもが利用できる「さくらカフェ」を近隣店舗に自前で開設した。市都市整備局では、「開始時、この事業は実験的との意見もあったが、今は地域のまちづくりに重要な役割を果たしている」と事業の成果を語る。

積極性に地域差

 この条例は、まちづくりのルール作りを行う団体の勉強会に助成も行うなど、様々な住民支援施策が盛り込まれているが、同局は「まちづくりを行う地域と行わない地域で『格差』が広がっている。特性を踏まえた取り組みが必要」とする。

 条例の立ち上げに関わり、まち普請事業の審査委員長も務めていた早稲田大学の卯月盛夫教授は「日本の都市計画は明治以降中央集権で進められてきたが、1980年代以降、市町村と市民の協働が登場した。しかし、市民提案が進まない中、市民目線のまち普請事業は画期的」と話す。

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