2月23日始動
IKEA港北(折本町)の敷地内に2月23日、移動式水素ステーションが設置された。国内大型商業施設では初で、市内では4カ所目の設置となる。
同ステーションの設置は横浜市とイケア・ジャパン(株)(ピーター・リスト社長)=本社・千葉県船橋市=が、環境と調和した社会を目指そうと昨年9月に締結した連携協定の取り組みの一つ。
配備された移動式水素ステーションは長さ12m、幅2・5m、高さ3・8mの25トントラック。燃料電池車(FCV)約3台分に満充填可能な量の水素を積み、(株)ENEOS水素サプライ&サービスが運営する水素製造出荷センター(中区)から運行される。水素供給は毎週火・木曜日の午前11時から午後1時まで。値段は1kgあたり1千円。
無色無臭の水素は、化石燃料であるガソリンに比べ製造段階での二酸化炭素排出量が少なく、環境負荷が低いとされ、次世代のエネルギーとして注目されている。燃料として使っても有害なガスを出さず、水しか排出されない。また、災害時などにFCVを電源にして、電気を供給することも可能だ。FCV1台で一般家庭の一週間程度の電力はまかなえるという。
地元から歓迎の声も
IKEA港北は、以前から都筑区役所と連携し、区内産の野菜を販売する朝市の開催場所などを提供してきた。互いの担当者同士で打合せをする機会も多く、今回の設置は区担当者が市の温暖化対策統括本部を紹介し、実現した。
「より多くの市民の皆様にFCVを身近に感じてもらえる機会になるといい。災害が起きた場合は電源にもなるし、水素が当たり前の社会を目指したい」と話すのは市温暖化対策統括本部の野村宜彦本部長。イケア・ジャパンのミリヤ・ヴィーナネン副社長は「人類は気候変動という大きな課題に直面している。持続可能な社会を目指したい。近くに住む方にも一度、ステーションを見にきてみてほしい」と呼びかけている。
地元では歓迎する声があがっている。折本町内会の三梨博副会長(83)は「ますます活気が出て良いことだと思う。折本が注目されるきっかけになれば」と声が弾む。最初の訪問客となった川崎から水素を充填しに来た70代の女性は「ステーションが少ないので、1時間かけて充填しにいく時もある。いろいろなところに早くできてもらえると便利ですね」と話していた。
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