身分証明証としても利用可能なマイナンバーカード。1月のカード交付から約4か月、システムトラブル等により、申請から受け取りまでに時間がかかるケースが横浜市内でも発生している。都筑区では約1万7千枚の申請に対し、約千枚の交付。市全域でも申請数約37万枚のうち、交付できたのが約3万枚と、申請の1割にも満たないのが現状だ(数字はいずれも3月末時点)。
カードの発行は、全国の自治体によって共同運営される地方公共団体情報システム機構に申請を行い、その後同機構が受け付けた順に各区役所に納品している。各区役所はカードに間違いがないかチェックし、準備が整い次第、申請者に通知する。
市では、制度開始の1月から各区役所にマイナンバーカードの臨時交付窓口を設置。臨時職員も213人採用するなどしてきたが、システム障害などのトラブルで交付がスムーズにいかないのが現状だ。都筑区役所戸籍課の担当者は、「本人確認のパスワードを打ち込む画面が立ち上がらない日が多かった」と話す。
窓口を12月に延期
12月に申請し、今月14日にカードを受け取りに来た川和町在住の男性(72)は4月初旬に交付準備完了通知が届いた。「申請したのに、区役所からハガキがなかなか来なかった。いつまで待たせるのかと不安に思った」と憤る。
一方、11月末に申請し、3月末に通知が届き、妻と一緒にカードを受け取りにきた荏田東在住の男性(65)は「忘れた頃に通知がきた。スムーズにカードを受け取れ、あまり不便さは感じなかった」と話す。しかし、一緒に来た妻はカードを受け取ることができなかった。カード自体に不具合があり、再交付に2〜3週間かかるという。区の担当者によると、こうしたケースは度々あるといい、交付遅延の一因にもなっているとみられる。
カード交付が遅れていることについて市の担当者は、同機構のシステムが不安定だった点などを理由にあげる。「機構に文句を言っても仕方ない。協力しながらカード配布を急ぎたい」。市は14日、当初6月までの予定だった臨時交付窓口を、12月まで延期することを発表した。
同機構の広報担当者は「システム障害には対応しており、改善しつつある。それでも午前中と午後2時はアクセスが集中し、混み合う状況が続いている」と話している。
都筑区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>