遺跡オーガニックマルシェを主催するNPO法人の事務局長を務める 岡本 みどりさん 見花山在住 67歳
できない私だからできる
〇…約２０００年前の遺跡を残した大塚・歳勝土遺跡公園で、オーガニックをテーマにしたマルシェを開催する。なかなか知られる機会のない遺跡公園という場所を生かし、「当時の人々に思いを馳せ、今の時代を生きる人が楽しめる企画を」と発案した。「こんなに大きなイベントをやるのは初めて。私もドキドキしてるんです」と目を輝かせる。
○…江戸時代の家屋や茶室を備える都筑民家園を管理・運営して19年。桃の節句には雛飾り、十五夜にはお月見コンサートなど、四季折々の催しを行ってきた。その数、年に３００以上。「こんなイベントがあったらいいな」という声が上がったら本人に主体となってもらい、実行してきた。「民家園で自分の夢を叶えてもらう感じ。私たちはサポート役」。だから自然と意欲的な人が集い、イベントの質も高まる。「前向きな人に毎日出会うから、私自身も後ろ向きにならない。皆のエネルギーを吸収してるのかも」と悪戯っぽく笑う。
〇…滋賀県大津市出身。小さな頃から活発で人前に立つことも多く、高校時代には生徒会副会長を務めた。短大を出て、33年前に夫の転勤で都筑区へ移ってきてからも、ＰＴＡの役員やまちづくり活動に積極的に参加。常に中心的役割を担った。「自分は得意なことが何もない。そのかわり、できる人の良いところを見つけるのが上手いと思うようにしているから、人の素敵なところを活かせるんだと思う」。”できないからこそできる”自分の魅力を最大限に生かせるこの仕事が天職だ。
〇…茅葺屋根の改修で民家園は今月11日から１月末まで休業する。ゆっくりできるかと思いきや「資料をまとめなくちゃ。やることは沢山」と笑い飛ばす。同じくまちづくり活動に熱心な夫と、落ち着いたら旅行に行くことを楽しみにしつつ、周知活動に力を注ぐ。目標は「ここの魅力を発信してもらえるように、若い理解者を増やしたい」
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