地域に根差した奉仕活動を行う「横浜旭ロータリークラブ」(佐藤真吾会長、以下・RC)による公開講座「気候変動と防災」が10月2日、旭区民文化センター・サンハートで行われ、200人以上が参加した。
講師は横浜地方気象台・調査官の中根秀行さん。1985年から気象庁に勤務し、これまで海洋気象観測船での観測や地上気象観測、予報業務に従事してきた経歴を持つ。この日は資料を用いて、気候変動が起きる原因や、将来の予測、防災の取り組みについて記録を元に説明した。
中根さんは気候変動が起きる原因として、「温室効果ガスによる地球温暖化がある」と説明。1897年から昨年2018年までの横浜市の平均気温の記録を元に「上昇傾向が見られる」と話した。農産物の出来や生態などにもその影響が出ており、「平均気温が上がり、大雨などの極端な気候が増加していくことが今後考えられる。気候変動は遠い未来の話ではない」と警鐘を鳴らした。
気候変動が起こりつつある中、状況を緩和するために温室効果ガスの排出削減対策と、影響被害を軽減する適応策ができたことも紹介。昨年12月に「気候変動適応法」が施行されたことに触れ、「今後は地域ごとに適応策を強化していくことも重要」と強調した。
終了後は参加者からさまざまな質問が寄せられた。旭RCの佐藤会長は「台風による大きな被害が各地で相次いでおり、気候変動の防災策は『待ったなし』の状況。今回の講座が有意義なものになれば」と話していた。
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