金子さんの草花の不思議発見!第32回トウモロコシ 粒の数だけ「ひげ」がある 文・日本自然保護協会自然観察指導員 金子昇(金沢区富岡西在住)
「トウモロコシ」(玉蜀黍・写真上)は熱帯アメリカ産で、中国名「玉米」(イーミー)、英名「コーン」といい、16世紀後半にポルトガルより導入されました。それ以前より日本には中国から入ってきた「モロコシキビ」があり、これに似ているため「唐モロコシ」と呼ばれるようになりました。しかし「モロコシ」という言葉には、唐から渡来したという意味が含まれているため、トウモロコシは「唐」が重複していることになります。
実ったトウモロコシには、先端に多数のひげが集まっていますが(写真中央)、この一本一本は中身の食用部である一粒ずつに繋がっています。つまり、ひげの数は食用部の粒の数(写真下)と同じになります。
トウモロコシは粒の数だけ雌花がつき、ひげは各雌蕊の柱頭に相当します。また一本のトウモロコシの粒は300〜1000個あり、それらが縦に8列から16列と規則正しく並んでいます。
トウモロコシは自己消化の激しい作物のため、畑から収穫した後は、時間の経過とともにどんどん糖分が減っていくので、直ぐに食べてしまうか、冷凍保存しておく方が賢明です。
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