プロ野球ドラフト会議で福岡ソフトバンクホークスから育成指名を受けた 飛田 悠成さん 市立金沢高校3年 17歳
攻める姿勢で「這い上がる」
○…文武両道を掲げる市立金沢高校から、初めてのドラフト指名だ。小さい頃からの夢に一歩近づき、家族や仲間に限らず多くの人から激励を受けた。「自分が思う以上に、多くの応援の声をいただいた。育成から這い上がり、試合に出る姿を見せてそうした声に応えたい」。目標は「球界を代表する投手」。まずは一軍の試合に出場できる支配下登録を目指す。
○…小学3年生で地元の野球教室に通い、4年生になると友人と一緒に少年野球チーム「寺尾ジャイアンツ」に入団。当時は「体力があまりなくて、すぐにバテていた」と笑うが、とにかく野球が楽しく熱中した。中学時代に所属した「横浜緑リトルシニア」では、同じショートを守るライバルに阻まれ、試合に出られず自信を失いかけた。「このまま野球だけをやっていては厳しいかもしれない」。大学進学も見据え、「勉強もしながら野球に取り組もう」と選んだのが金沢高だった。
○…自主自立を重んじる金沢高で学んだのは「まずは自分で考えてやってみる」こと。課題があれば自ら考えて試行錯誤し、一つずつ向き合ってきた。それでもうまくいかない時は、吉田斉監督のもとへ。「監督のアドバイスを聞くと、うまくいくことが多かった」。2年の冬に投手の練習を始めたのも、信頼する監督の一声からだ。
○…1月上旬の入寮を前に、背番号は169に決まった。「好きな野球に100%取り組める環境で、どれだけできるか楽しみ」。投手としての経験はまだまだ浅いが、球団の意向もあってプロの舞台には投手として挑む。「一日一日を大切にして、できることを増やしていかないと」。常に攻める姿勢を忘れず、プロのマウンドへ立つために全力を尽くす。