2019年9月の台風で被害を受けた金沢区福浦・幸浦地区の護岸工事と遊歩道の整備が終わり、4月28日から「金沢水際線緑地」として供用が開始された。28日には地元の小学生ら約170人を招き式典を開催。約3年半ぶりの遊歩道の再開を祝った。
「金沢水際線緑地」として供用開始されたのは延長約1Km、幅約5mの遊歩道(海辺の散歩道)と、海を一望できる休憩所、トイレ、駐車場。
観測史上最強クラスの勢力といわれた19年の台風では、高さ10mを超える高波が押し寄せたと推定。金沢区福浦・幸浦地区でも延長約2・7Kmの護岸のうち、約800mが倒壊するなど大きな被害を受けた。想定される最大の高波、高潮による浸水を防げるように護岸の復旧工事を進め、21年8月に完了。その後、海を見ながら散歩や釣りができるように直立消波ブロックの上に遊歩道が整備された。休憩場の2階には、当時の被災状況や、復旧・復興までの取り組みを多くの人に知ってもらいたいとパネル展示も。同地区の復旧の総整備費は約150億円。
市民の憩いの場に
式典には、地元の関係者ら約170人が参加。横浜金沢産業連絡協議会の沼田昭司会長は「護岸によって安心して操業できることになった。この施設は産業団地のものだけではなく、広く市民の憩いの場として、また、金沢区の復興のシンボルとして活用してもらえることを願っている」とあいさつした。
また、並木第四小学校の4年生から6年生の125人が遊歩道の渡り初めを行った。同校6年生の塚崎夏輝くんは「台風前はおじいちゃんと一緒に釣りにきていた。ずっとどうなるんだろうと思っていたので、海が見えて景色もよくてよかった」と笑顔で話していた。式典後には「4年ぶりだ」と近隣住民や釣り人がさっそく訪れる姿も見られた。
遊歩道とトイレは24時間オープン。入場無料。台風前は路上駐車が多かったこともあり、254台分の駐車場も整備された(24時間最大600円)。休憩所は午前5時から午後11時まで利用できる。
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