磯子区の洋光台第二中学校(西山雅人校長)で、この春から新たにボランティア部が立ち上がった。新たな形で地域と中学生をつなごうと、学校や磯子区役所、いそご区民活動支援センターなどが協力。地域で開かれるイベントなどで手助けが必要な際に、中学生が支援する新しい仕組みが動き出している。
6月28日、放課後の体育館に揃いのピンクのシャツを着た約70人の生徒が集結した。他の部との兼部や校外での活動と兼ねる生徒もいるが、皆がボランティア部員だ。
この日に開かれたのは、部員向けの研修会。まちづくりや社会教育などに取り組むNPO法人夢・コミュニティ・ネットワークが講師となり、ボランティアに取り組む時の心得を学ぶグループワークなどを行った。各自がボランティアで大切だと感じることを話し合う場では「元気よく」「思いやりを持って」「無理しすぎない」など、部員からさまざまな意見があがった。
研修を終えて「個性を認め合ったり、チームワークも大切だと思った」と同部副部長で演劇部と兼部する堀内恵那さん(3年)。西山校長は「地域に出ることで皆が社会に必要とされている、皆に未来を変える力があると感じてほしい」と呼びかけた。
無理なく依頼に応える
創部の発端は、同校のある洋光台地区の住民から区役所への相談。「自治会町内会の担い手が減る中で、中学生に地域のイベントを手伝ってもらえないか」。相談を踏まえて区役所が地域と検討すると、積極的に地域との連携を進めていた同校に声がかかった。
同校でも検討を進め、部活として今年度からの開始を決めた。多くの生徒が参加できるように兼部も認め、各自の都合に合わせた無理のない活動が基本。地域からの依頼と部員の希望を調整し、各部員が現場へ出向いて活動する。
7月以降は夏祭りや清掃活動など多くの依頼が届き、地域からの期待がうかがえる。すでに何度か活動した後藤沙和さん(2年)は「周りは年上の人たちが多いけど、気軽に話しかけてくれて楽しかった。もうちょっと表に出て、いろいろやってみたい」と話した。
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