機械遺産にステンレス車両 日本初の技術を評価
ステンレス製車両の先駆けになった東急5200系と7000系の「ステンレス鋼製車両群」がこのほど、機械遺産に認定された。
5200系は1958年、外板にステンレスを採用した日本初の車両として東急車輛製造(現総合車両製作所=大川)が製造。錆びやすく重量もあった鉄製車両に代わり、メンテナンスフリー化と軽量化を図った。開発を重ね、1965年にはオールステンレス車両の7000系が誕生。技術公開し、現在全国的に広く普及しているステンレス車両の礎を築いた。
7000系はオールステンレス車両の製造を目指し、米バッド社から技術を導入。当時の取締役らを中心に1年以上に渡る交渉を続け、工場見学すら容易でなかった同社との技術提携に漕ぎつけた。
またこれに基づき、独自技術で国内仕様に合わせた製造を行っている。ステンレス車両に適した材料の開発や、米輸入で日本人には扱いにくい製造機械の国内適用化に努めた。
両車両は当時の東横線、渋谷―桜木町間でデビュー。計4両製造された5200系の第一号車と、計134両製造された7000系原型最終稼動車は現役を終えた後、所内に設置され当時の姿を残している(原則非公開)。
主任技師の松村寛さんは今回の認定を、「外部の方に認めて頂いた結果」とした上で「技能伝承のため車両は所内に保存している。培ってきた技術を活かしていきたい」と話した。
機械遺産は日本機械学会が創立110周年を迎える記念事業として、2007年に開始。ステンレス鋼製車両群の認定は51件目の認定となった。
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